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不気味な緊張、街覆う=9・11後初テロに衝撃―国連総会中、前例ない大警戒・NY

時事通信 9月20日(火)1時10分配信

 ニューヨークのマンハッタンで17日に29人が負傷した爆発事件は、繁華街の2カ所で爆発物をさく裂させる連続爆弾テロが企てられた可能性が濃厚になった。

 さらに同じ日、隣のニュージャージー州では開会直前のマラソン大会コース沿いでパイプ爆弾が爆発。中西部ミネソタ州でも刃物を持った男が8人を負傷させ、過激派組織「イスラム国」(IS)系メディアが「犯行声明」を出した。国連総会出席のため各国首脳がニューヨークに到着し始めた18日、米最大の街を不気味な緊張が覆った。

 ◇魅力的な標的
 警察当局は19日、今回の爆破事件に絡み、米国籍を持つアフガニスタン系のアフマド・カーン・ラハミ容疑者(28)の身柄を拘束した。今後、犯行の動機や組織的背景の有無などについて、調べを進めるとみられる。

 ニューヨークは「テロリストにとって最も『魅力的』な標的」(保安専門家)と言われてきた。経済や文化の世界的中心地で、その象徴が集中しているからだ。2001年の同時テロより後、証券取引所やタイムズスクエア、ブルックリン橋といった要所を狙ったテロが少なく見積もっても15件、未然に阻止されている。

 今回、死者こそ出なかったものの、ニューヨークが同時テロ後、初めてテロに見舞われたことになる。爆発物を使ったケースとしては、全米で見ても13年4月に3人が死亡、264人が負傷したボストン・マラソン爆弾テロ事件以来であり、ニューヨークの行政・治安関係者に与えた衝撃は小さくない。

 昨年来、フランスやベルギー、ドイツなど欧州各地でISに関連したとみられるテロが頻発。米当局もテロへの警戒を強めていた。元ニューヨーク市警のテロ担当官は取材に対し、「どこかの街でテロが起きるのは時間の問題と覚悟はしていたが、ニューヨークよりも警戒レベルの低い場所だと思っていた」と述べた。

 一方、爆発現場は「にぎやかな地区に近いものの、特に何があるというわけでもない場所」(付近の住民)だった。なぜそんな場所が標的になったのか不可解な面もある。

 ◇安倍首相も到着
 18日、安倍晋三首相やオバマ米大統領ら要人が続々とマンハッタンに到着した。「間もなく大統領の車列が通る。しばらく待って」。18日夜、爆発現場から約2.5キロ離れたビジネス街パークアベニューと53丁目通りの交差点。赤と青の目がくらむような灯火が点滅する中、主要ターミナルのグランドセントラル駅などに向かっていた何十人もの歩行者が急きょ、通り道をふさがれた。

 「ハイレベルウイーク」と呼ばれる国連総会新会期冒頭のこの時期、要人保護のため国連本部付近には毎年、厳重な警備が敷かれる。デブラシオ市長は事件を受け、過去最大規模の治安要員を配置すると説明。市警や州警察、保安官事務所など多数の緊急車両が主要道路の路肩を占拠した。 

最終更新:9月20日(火)1時14分

時事通信

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。