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<輸入米価格>偽装全容把握し放置…14年に資料入手

毎日新聞 9月20日(火)8時0分配信

 ◇農水省の担当者

 外国産米の「売買同時入札」(SBS)で不透明な取引が横行していた問題で、農林水産省が取引業者間で支払われる「調整金」の存在を把握したとされる2014年10月に、同省の担当課長補佐(当時)が、輸入価格を高値に偽装する手法を詳細に記した資料を入手していたことが分かった。実務を取り仕切る官僚が全容を知りながら放置していた形で、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)承認を巡る国会審議にも影響を与えそうだ。【山本将克、大場弘行】

【図解でわかる】調整金を利用した輸入米取引イメージ

 安すぎる外国産米が輸入されないよう、SBSでは国が商社からコメを買い取り、国産米とほぼ同水準になるよう価格を上乗せして卸業者に売却する。

 複数の商社は国から受領した代金の一部を調整金名目で卸業者に還流させ、国の公表価格より安く輸入米を国内に流入させていた。

 SBSに参加していた卸業者は、購入米の品質が劣化していたとして14年10月に取引相手の総合商社を提訴し、調整金の存在を記した資料を作成した。実態が表面化することを懸念した業界関係者は、同省貿易業務課の課長補佐に資料を電子メールで送信した。

 資料には「表面的には高値で国内業者に卸したことにして、その実、輸入業者(商社)から落札業者(卸業者)に調整金名目で代金の一部が還元される」などと明記されていた。落札後に支払われた調整金の額が1円単位で記され、支払日も記載されていた。

 だが、課長補佐は「当省としてではなく、個人的にお知らせいただいた」ものとしたうえで、調整金は「一部の商社が(卸業者に対し)商慣行として独自に行っている『割り戻し』(リベート)の一種かと存じます」などと返信し、問題視しないことを示唆した。

 一方で同省はその後もTPP交渉に反発する農家らに「SBSの仕組みでは国産米の価格に影響は出ない」と説明を続けており、国会で経緯を追及される可能性がある。

最終更新:9月20日(火)10時14分

毎日新聞

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