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三菱商事のローソン子会社化、よりメリットを享受できるのはどちらか?

THE PAGE 9/21(水) 12:00配信

 三菱商事は16日、コンビニ大手のローソンを子会社化すると発表しました。三菱商事との連携を強化するという戦略ですが、両社にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

新生ファミマに抜かれ、ローソンは業界3位に

 現在、三菱商事はローソンの株式の33.4%を持つ筆頭株主です。三菱商事は1440億円を投じて公開買付(TOB)を実施。出資比率を50.1%まで引き上げてローソンを子会社化します。一方、ローソンは、三菱商事が持つネットワークや人材を活用することで経営体制を強化できるとして、今回の買い付けに賛同することを取締役会で決議しました。

 コンビニ業界は現在、上位3社が熾烈なシェア争いを展開しています。ローソンはセブンイレブンに次いで業界2位でしたが、今年9月、業界3位のファミリーマートと、4位のサークルKサンクスを擁するユニーグループ・ホールディングスが経営統合を実施し、店舗ブランドをファミリーマートに統一することになりました。これによってローソンは新生ファミリーマートに抜かれ、業界3位に転落しています。

 三菱商事は多くのメーカーと取引がありますから、ローソンは三菱商事のネットワークを使って魅力的な商品を開発することができます。また、海外進出についても三菱商事の支援を得られます。これらをフル活用することで、ローソンは上位2社との差を縮めたいところでしょう。

三菱グループの商材はローソンのニーズに合致するか

 もっとも、今回の子会社化はローソンの経営を強化するためだけに実施されるわけではありません。むしろ三菱商事の方が子会社によるメリットを享受できる可能性が高いと考えられます。

 三菱商事は資源価格下落の影響を受け、2016年3月期決算において巨額赤字を計上しました。資源安は当分続くとの予想が大半ですから、三菱商事は資源に代わる新しい収益源を見つけ出さなければなりません。商社は数多くの事業部門を抱えていますが、ローソンが属する生活産業グループは、同社における重点分野のひとつとなっており、三菱商事にとっても業容拡大が必至の状況です。

 ローソンは、すべての店舗を合わせると年間で2兆円ほどの売上げがあり、推定で1兆4000億円の仕入れを行っています。これまでも三菱商事あるいは関連企業から商品を仕入れてきましたが、これをさらに拡大することで三菱商事の売上げを増やすことができます。またごくわずかですが、ローソンを子会社化することで利益の一部を三菱商事の決算に組み入れ、連結利益を押し上げる効果も得られるでしょう。

 うまくいけば、両社はウィン-ウィンの関係ですが、連携強化にはリスクもあります。三菱グループの商材が、ローソン側のニーズに100%合致するとは限りません。別のグループから商品を調達した方が、ローソンの販売を強化できるという状況になってしまうと、これは本末転倒です。両社の連携強化はそれほど簡単ではなさそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:9/21(水) 12:00

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