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ベンチャー創出へ人材育成 日本公庫、高校で事業計画作成の出張授業

SankeiBiz 9月21日(水)8時15分配信

 日本政策金融公庫は、独自の事業プランを競い合う「高校生・ビジネスプラン・グランプリ」を主催し、来年1月に最終審査会が行われる第4回の参加校を募集している。

 これに合わせて職員が訪問してプラン作成をサポートする「出張授業」を実施。8月末ですでに昨年実績を44校上回る227校から申し込みがあり、起業予備軍の助っ人的存在になりつつある。

 高校生は最初の発想こそ斬新だが事業化できるプランまで練り上げることが課題。学校に赴いてアドバイスし、プランをブラッシュアップするのが出張授業の役割だ。

 2016年の東大合格者数で全国4位だった渋谷教育学園幕張高校(千葉市美浜区)も、1~2年の計二十数人が出張授業を受けた。最寄り駅はJR京葉線海浜幕張駅。千葉マリンスタジアムや幕張メッセ、大型商業施設が並ぶ。その特性を踏まえたプラン提示が課題となった。

 イベント開催時などには駅周辺が大混雑するため、配車アプリ「ウーバー」のようなものを活用して混雑を緩和するアイデアが発表された。先生を務めた日本公庫の職員が質問を投げかけ、新たな考えを引き出して、“気づき”を促す。授業は計2時間。終了後はグランプリへの参加方法、ファイナリストになるための秘訣(ひけつ)などに関する質問が相次ぎ、先生を囲む輪はなかなか解けなかった。

 グランプリをめぐる動きはキャリア教育の一環だが、起業が進学に有利に働くことも関心をかき立てられる要因の一つ。今年同校を卒業した浅部佑さんは、中高生を対象にしたスマートフォン向けアプリ開発コンテストで優勝し起業。その実績が認められ、東大が16年度入学生からスタートした推薦入試制度を活用して合格したからだ。

 教育環境は大きな転換期に突入しており、20年には大学入試改革が断行される。学習指導要領も大きく転換し、実社会で知識・技能を活用しながら自ら課題を発見して、アウトプットにつなげる学習法「アクティブラーニング」が重みを増す。

 第3回グランプリのエントリーは2333件。その中からファイナリストに残るのはわずか10件で、卓越したアイデアや高度なプレゼンテーション能力がなければ、上位に食い込むことは難しい。小論文や面接の上達にもつながり、グランプリをめぐる動きは今後の学習のあり方を先取りしているといえる。

 「アクティブラーニングのような手法を積極的に取り入れていかなければ社会に出ても役に立たないと、学校側の意識は変わっている」。日本公庫の永松伸悟・創業支援グループリーダー代理は指摘する。

 一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンターによると15年度の国内ベンチャーキャピタル(VC)投資額は前年度比11%増の1302億円と2年ぶりのプラスとなった。

 ただ海外に比べると投資額の差は広がっている。その要因が人材不足とされている。

 政府は成長戦略の中で、ベンチャーのさらなる創出を重点課題に掲げる。それには多くの人材がベンチャー関連産業に向かう流れを加速させることが不可欠だ。その意味で、ビジネスプラン・グランプリを支える出張授業が果たす役割は大きい。

最終更新:9月21日(水)8時15分

SankeiBiz

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