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【ドイツ】独経済、第3四半期はやや減速か 外需減退で製造業失速=連銀月報

NNA 9月20日(火)9時0分配信

 中銀のドイツ連邦銀行は19日発表した月報の中で、国内経済は第3四半期(7~9月)にやや減速するとの見方を示した。外需が予想外に減少し、国内製造業の力強さが失われているため。
 7月の鉱工業生産は前月から1.5%減少し、6月のプラス1.1%からマイナスに転落。7月の輸出高も前月から2.6%減少し、過去1年近くで最も大きな落ち込みとなった。月報は「第3四半期の最初の時点で経済指標は工業を中心にかなり弱い」として、春ごろの力強い成長の後に経済成長はやや鈍化する可能性が高いと指摘している。
 ただ短期的には厳しいものの、堅調なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を背景に経済基調は引き続き力強く推移するとの見通しを示している。
 月報では併せて、長引く金融緩和策が国民の経済格差拡大を助長しているとの批判に対して、低金利策が実際には所得の不均衡を是正していると反論している。ドイツでは政治家などから欧州中銀(ECB)の金融緩和策は株価や不動産価格を支えているものの、貯蓄者や年金受給者が犠牲になり格差が拡大しているとの主張が出ている。これに対して月報は、格差拡大は立証できない上、金融緩和で失業が減り、特に低所得者が恩恵を受けているほか、債務者にとっても利益となっていると説明している。
 
 ■「無期限の金融緩和はない」
 
 ドイツ連銀のワイドマン総裁は19日、低金利と量的緩和策を無期限に続けることは認められず、いずれは金融引き締めに転じる必要があるとの見方を示した。
 同総裁は、「低金利の状態が長引くほど超緩和策のリスクも高まる」として、物価安定の観点からは必要以上に低金利を続ける状況はありえないと指摘。金融緩和策の終結により経済回復の芽を摘むとの懸念を退け、個別の金融機関や政府財政の問題とは関係なく、必要になればすぐにも金融政策を正常化すべきだと語った。また低金利で財政規律が失われており、利上げにより債務が問題となる可能性も警告している。
 なお同総裁は英国の欧州連合(EU)離脱の決定にも触れ、英国が域内の人の自由な移動を認める欧州経済領域(EEA)にとどまらない限り、英国に拠点を持つ金融機関はEU全域で事業を行えるパスポート制度から除外されると指摘した。ただしその場合でも、ロンドンから金融機関が大挙してEU内に移動することはないと予想している。[EU規制]

最終更新:9月20日(火)9時0分

NNA