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巨人“キューバ禍” ガルシアは素行不良で退団 関係者「なめられている」

夕刊フジ 9月20日(火)16時56分配信

 巨人のキューバ戦略は見直しの時期にきているのか。4月下旬に加入してわずか4カ月で契約を解除された、ホセ・ガルシア外野手(23)はとんだ食わせ物だった。

 「総合的に育成できるかを考え、そこまでのポテンシャルはないと判断した。来年の戦力に入れない方向で考えるなら、残り試合を日本人の若い選手に割り振った方がいい」。突然の退団の経緯を、堤GMは先月18日にそう説明した。本人がメディアに向けて話すことは状況が許さなかった。

 「総合的」とはグラウンド外の問題を含む。1軍でのプレーはわずか4試合で7打数無安打。ファームでは真面目に練習せず、素行不良が目立った。最後は「通訳に殴りかかる事態になり、球団も限界と判断。即刻、キューバ側と話をつけて出ていってもらった」。そう明かす球団関係者は「アンダーソンが悪い影響を与えてしまったんじゃないか」とみる。

 ファームでガルシアと同僚となった亡命キューバ人は、米マイナーリーグを経て巨人3年目。母国で将来を嘱望されたガルシアから見ればはるかに格下の選手だが、都心に住居を用意され、年俸5500万円を自由に使える生活を謳歌する。

 それに対しガルシアは年俸1000万円の一部を政府に天引きされ、窮屈な寮生活。不満を募らせるエリートに球団も配慮し、アパート暮らしを認めたが、暴発を抑えられなかった。

 そもそも入団までの経緯から怪しかった。キューバ政府は一方的に推薦選手リストを渡し、何も決まっていない段階から同国メディアが「巨人が獲得へ」とあおり立てる。本人との接触を拒む一方で日本の他球団とも並行して交渉し、条件をつり上げていく。関係者は「完全になめられている」と吐き捨てた。

 しかもガルシアは帰国することなく、経由地のフランスで失踪。2011年に亡命した実兄、米大リーグ・ブレーブスの中軸打者のアドニスを頼り、自身もメジャー入りを狙うとみられる。

 どこまでコケにされるのか。長嶋茂雄終身名誉監督の20年来の悲願として、ようやく開通したキューバルートだが、巨人に届けられるのは失望と混乱ばかり。互恵的な関係とはとても言えない。

最終更新:9月20日(火)17時24分

夕刊フジ