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道具使い、多様な食生活=旧石器人「加熱調理」も―沖縄・サキタリ洞遺跡

時事通信 9月20日(火)5時9分配信

 サキタリ洞遺跡の出土物からは、沖縄の旧石器人が釣り針を使って取った魚を食べていたことが新たに分かった。狩猟採集が中心とみられていた時代に、道具を駆使し、多様な食生活を送っていた形跡がうかがえる。

 当時の沖縄は、シカやネズミくらいしか動物がおらず、食料は乏しいと考えられている。旧石器人は魚を取る技術を獲得し、川魚のオオウナギや海水魚のブダイ、アイゴを採取していたとみられる。

 サキタリ洞の付近を流れる川では、モクズガニの稚ガニが海から遡上(そじょう)し、秋に産卵のために海へ向かう。旧石器人はこうした習性を知り、「旬」のカニを捕まえて食べていたようだ。ゆでたり蒸したりなど、火を通して「調理」していたとみられる。

 沖縄県立博物館・美術館の藤田祐樹主任(自然人類学)は「これまで旧石器時代の生活を理解するのに必要な道具が見つからず、どんな暮らしをしていたかが大きな謎だった。シカやイノシシを捕まえるというのが旧石器人の暮らしのイメージだが、それとは違うものが出た」と話した。

最終更新:9月20日(火)5時15分

時事通信