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【訂正あり】「UQ mobile」が引き続き好調 「mineo」はどうした?――「格安SIM」の実効速度を比較(au回線・Y!mobile8月編)

ITmedia Mobile 9/20(火) 11:40配信

※お詫びと訂正:本調査について、「UQ mobile」と「mineo」の計測結果を取り違えていることが判明いたしました。そのため、正しい結果を図表に反映するとともに、記事タイトルと本文を修正いたしました。読者の皆様や関係各位にご迷惑をおかけしたことをお詫び致します(9月21日14時40分)

【一番厳しいランチタイムの結果はこちら】

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、本企画では各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。前回は2016年7月編のドコモ系MVNOサービスの通信速度をリポートしたが、今回はau系MVNOサービスとソフトバンクが提供する「Y!mobile」の通信速度を計測する。本企画がより良い通信サービスを選択する際の一助になると幸いだ。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の4サービス。

・UQ mobile
・mineo(Aプラン)
・au(LTE NET for DATA)
・Y!mobile

 計測に利用する端末(後述)の都合から、今回はau(KDDI)の純正回線では「LTE NET for DATA」を利用した。また、今回の計測からソフトバンクが提供する格安サービス「Y!mobile」も合わせて計測することにした。

 その他の計測条件は以下の通りだ。

・計測端末:arrows M03
・計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST
・計測日:8月26日(金)
・計測時間帯:平日午前(8時50分~)、午後(12時20分~)、夕方(18時~)の3時間
・計測場所:東京都千代田区のアイティメディア社内
・計測回数:各時間帯・場所で1サービスあたり上下3回ずつ(平均値を掲載)

 今回は、全時間帯ともにアイティメディア社内で計測した。また、端末はSIMロックフリーでドコモ・au・ソフトバンク(Y!mobile)で利用している主な周波数帯に対応する「arrows M03」(富士通コネクテッドテクノロジーズ製)を利用した。arrows M03は、下り150Mbps・上り50Mbps(ともに理論値)の通信に対応しているが、キャリアアグリゲーション(CA)には対応していない。

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再度測定している。人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化する。記事で紹介されている数値は100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●平日午前:UQ mobileが好調! 初登場のY!mobileも堅調

 まず、午前中の計測を実施した。計測を開始した8時50分はドコモ編でも触れた通りアイティメディアが入居しているビルの“通勤ラッシュ”の時間だ。1回でエレベーターに乗れないこともある。そんな中で行われた測定の結果はどうか。

 au回線MVNOサービスの中で下りの平均通信速度でトップを飾ったのは、「UQ mobile」だ。33Mbpsに迫る速度を出しており、好調だ。2位はau純正のLTE NET for DATAの21.4Mbps、3位は「mineo(Aプラン)」の8.7Mbpsとなった。Y!mobileの下り平均通信速度は15.5Mbpsとなった。au系サービスもY!mobileも、下りの通信については快適な状況だった。

 一方、au系サービスの上り平均通信速度もUQ mobileがトップで10.6Mbpsと良好な結果となった。次点のLTE NET for DATAも9.7Mbpsと好調だった。3位のmineoは少し離れて2.6Mbpsとなったが、これだけ出ていれば問題はないだろう。Y!mobileの上り平均速度は12.5Mbpsとau系サービスよりも高速だった。

●平日午後:極端に遅いmineo その他はドコモ系より高速傾向

 次に、MVNOサービスにとって“鬼門”ともいえるランチタイムの計測だ。午前中の計測では、mineoがやや不調だったものの上下ともに実用的に使える通信速度を記録した。

 より多くの人がスマートフォンや携帯電話を使うであろう時間帯に、午前中の結果を維持できるのか、それとも……。

 au系サービスの下り平均通信速度の1位は、LTE NET for DATAの45.2Mbpsとなった。さすがは混雑に強い純正サービスだ。2位のUQ mobileも下り平均39.2Mbpsと非常に高速だ。計測場所が異なるため単純比較はできないが、7月の結果がうそのようである。声には出さないが、UQ mobileはスピード低下に対してはしっかりと対策を打っているようだ。

 一方、mineoは下り平均0.2Mbpsという結果となった。上り平均速度も0.4Mbpsと振わない。上りがこれではテキストのやりとりも場合によっては困難。一体どうしたというのだ……。

 初参加のY!mobileの下り平均通信速度は、20.5Mbpsとなった。Y!mobileはソフトバンクという大手キャリアのサブブランドで、ソフトバンクブランドよりも“格安”ではあるが“純正“回線であることには変わりない。「格安でもランチタイムも快適」といううまいポジションを取っているY!mobileは侮れない存在といえそうだ。

 au系サービスの上りの平均通信速度についても、下りと同様にLTE NET for DATA(22.9Mbps)、UQ mobile(19.9Mbps)の順で、そこから間を開けてmineoとなった。Y!mobileの上り平均通信速度は10.5Mbpsとなった。mineo以外は、快適な上り通信を期待できそうだ。

●平日夕方:UQ mobileが絶好調 やはり振わないmineo

 最後に、夕方の時間帯の計測を行った。18時頃は、ランチタイムほどではないが通信速度が低下しやすい。この時間帯の通信速度も、通信サービスの実力を測る上で重要だ。

 ランチタイムはmineoの結果が極端に悪かったが、雪辱は晴らせるだろうか……?

 au系サービスの下り平均通信速度は、UQ mobileが37.6Mbpsで午前中に続いて1位を獲得した。こちらも混雑時間帯としてはかなり高速だ。2位のLTE NET for DATAも26.9Mbpsと良好な結果を残した。純正サービスは、やはり安定したサービスが強みだ。

 mineoについては、夕方の計測でも振わない。下り平均通信速度は0.4Mbpsでランチタイムよりは改善しているものの、他のサービスと比べると大差を付けられており、実用的にもやや厳しい。上りについては平均2.1Mbpsで実用上問題ない速度となったが、他のサービスと比べると振わない。

 Y!mobileの平均通信速度は下りが17.1Mbps、上りが14.6Mbpsだった。1日を通して速度の変動があまりないことから、安定した通信を重視しているといえるだろう。

●まとめ:mineoの不調が不安 新参のY!mobileは安定

 MVNOサービスは「契約者が増える→速度低下→設備や帯域を追加→速度向上」を繰り返している。そのため、特に混雑時間帯の通信速度は1カ月、あるいはもっと短い単位での変動が大きい。「1度速度が改善しても、しばらくたつとまた遅くなる」ということが起こりやすい。

 測定場所が異なることから単純比較はできないが、mineoの速度が引き続き厳しい結果となっていることが非常に気がかりだ。mineoでは専用帯域を用意するオプションサービス「プレミアムコース」の導入を今後予定している。プレミアムコース契約でどれだけの差が出るのかにもよるが、ぜひとも通常コースの品質改善にも努めてほしいところだ。

 一方のUQ mobileはMVNOサービス全体の中で一番高速だ。今後もこの好調さを維持できるかどうかが大きな鍵となるだろう。

 8月のau系MVNOとY!mobileの傾向を簡単にまとめると以下のようになる。

・UQ mobile:混雑時間帯でも高速傾向を維持
・mineo(Aプラン):混雑時間帯の遅さが課題
・au(LTE NET for DATA):安定してそこそこの速度が出る
・Y!mobile:安定してそこそこの速度が出る

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良い通信サービスを選んでほしい。

最終更新:9/22(木) 1:28

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