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【ハーレー ロードキング 試乗】足まわりの強化でワインディングも軽快…青木タカオ

レスポンス 9/20(火) 13:30配信

『ロードキング』をはじめとするハーレー・ツーリングファミリーのエンジンが一新された。排気量を1689ccから1745ccに上げ、吸排気バルブを1気筒あたり2つから4バルブに増やしたV型2気筒『Milwaukee Eight(ミルウォーキーエイト)107』にだ。

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アメリカ・ワシントン州でミルウォーキーエイト搭載車に400マイル(およそ640km)ほど乗り込んだが、ロードキングはもっともシンプルで軽い車体とあって、ピークトルクを10%向上させたパワフルな心臓部の鼓動をよりダイレクトに感じることができた。

スロットルレスポンスが鋭いのは、吸気系の見直しも大きく関わっている。エアクリーナーケースを新設計したほか、スロットルボディも50mmから55mmへと拡大。デュアルスプレーインジェクターの噴霧角度を最適化し、ツインスパークで燃焼効率を高めていることも忘れてはならない。

Vバンク角45度のシリンダーには美しい冷却フィンが刻まれており、空冷エンジンであることには変わりはないが、ミルウォーキーエイト107ではもっとも熱を持つ2本の排気バルブの間にオイルラインが設けられ、部分的な油冷機構を導入している。オイルを部分的に噴射するような装置はないものの、油冷式とも言える構造になった。

よりパワーアップしたエンジンだが、回転数自体は増えることなく、低回転での余裕あるクルージングが可能となっている。トルクバンドがワイドで、トップギヤ6速での守備範囲が広いから、70mphで流れるハイウェイでも変速不要のオートマチック感覚でゆったり走れた。ロングトレーラーを追い抜くときも、アクセルを開けた分だけしっかり加速してくれるから、いとも簡単にダッシュしパスできるのだ。

前後連動式ABSブレーキやオートクルーズコントロールのおかげもあって、よりイージーライドができ、さらにコンフォート性にも磨きをかけた。前後サスペンションを新たにし、特にフロントにはSHOWAの『Dual Bending Valve Front Fork(デュアルベンディングバルブフォーク)』が採用され、初期荷重では滑らかに、奥ではしっかり踏ん張りの効く足まわりとなっている。

ノスタルジックな外観と、味わい深いエンジンフィーリングはそのままに、ライディングの質を高めることに成功したのだ。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
コンフォート:★★★★
足着き:★★★
オススメ度:★★★★


青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のバイクカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説。現在、多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《レスポンス 青木タカオ》

最終更新:9/20(火) 13:30

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