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<裏方さんGO>遺骨一つでも家族へ

河北新報 9月20日(火)16時31分配信

 「今日は2万4000歩も歩いたよ」。外回りを終えたベテラン捜査員が歩数計を示す。すっかり日に焼けた顔に疲労感がにじむ。

 宮城県警の震災身元不明・行方不明者捜査班は2011年11月に結成され、班長の金野芳弘さん(62)ら6人が活動する。最大のミッションは、東日本大震災で亡くなった身元不明者の遺骨14体を遺族に返すことだ。

 震災から5年半。歯型やDNA型といった情報から身元を特定するほか、着衣や似顔絵を使った捜査にも力を入れる。行き詰まると、被災地で情報交換会を開いたり、遺体の発見場所を地図に記して流された場所を推測したりして手掛かりを捜している。

 11年4月、石巻市泊浜漁港近くで見つかった40~70代とみられる女性は左下の歯にインプラントの治療痕があった。県内沿岸部の歯科医はもちろん、仙台市にも捜査範囲を広げている。

 カルテの保管期限は5年。既に廃棄されたケースもあり、「可能性を信じつつ、綱渡りの捜査」が続く。

 チームの合言葉は「やってみなきゃ分からない」。一人でも多くの身元を特定するため、捜査員は今日も街を歩く。(千葉淳一)

◎ここも注目/挫折禁止 班員を鼓舞

 データを分析して新たな捜査手法の考案に知恵を絞ったり、関係先を回って身元の手掛かりを探ったりしている。地味で、すぐには結果につながらない捜査が多いため、壁には「挫折禁止(日曜・休日を除く)」の紙を張り、班員を鼓舞している。

<宮城県警震災身元不明・行方不明者捜査班>2011年11月、検視統計や遺体引き渡し班などを統合し、22人態勢で発足。これまで541人の身元を調べ上げ、遺族に引き渡した。現在は刑事部と生活安全部の男女計6人が所属し、残る14人の特定を急ぐ。

最終更新:9月20日(火)23時11分

河北新報

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