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被告「全て間違い」無罪主張 伊東干物店強殺初公判

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月20日(火)12時32分配信

 伊東市の干物店で2012年12月、社長ら2人を殺害し売上金を奪ったとして強盗殺人罪に問われた同市大原、元従業員で無職の男(64)の裁判員裁判の初公判が20日午前、静岡地裁沼津支部(斎藤千恵裁判長)で開かれた。被告は罪状認否で「全て間違っています」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。

 冒頭陳述で検察側は、被告から押収した衣類や車両から血痕が見つかり、鑑定の結果、被害者のDNA型と一致したことを説明。事件翌日までに、被害額と同額の現金を消費したとし、犯行時間帯に被告の車が店の駐車場に止まっていた目撃情報などを踏まえ「被告が犯人でなければ、合理的な説明が付かない」と指摘した。弁護側は「再就職の依頼をしようと店を訪れたところ、2人が亡くなっているのを目撃した」と主張し、事件翌日までに使った現金は「知人に返してもらったり、貯金を使ったりしたもの」と述べ、DNA型鑑定の結果に対しては「返り血を浴びていないし、被害者のDNAではない」と反論した。

 公判は、県内での裁判員裁判の過去最長の実審理期間になる見通し。計14回行われ、10月21日に結審、約1カ月の評議期間を経て11月24日に判決を言い渡す予定。証人は検察、弁護側の双方で計20人が出廷する。

 起訴状によると、被告は12年12月18日午後6~9時ごろ、伊東市八幡野の干物店で、同店社長の女性=当時(59)=と従業員の男性=当時(71)=をそれぞれ刃物で突き刺して殺害し、社長が管理していた現金約40万円を店内から奪ったとされる。



 ■被告、はっきり全面否認

 「全てでございます。お金を取ってないし、殺害していないです」。伊東市の干物店で社長らを殺害し、売上金を奪ったとして強盗殺人罪に問われた被告(64)は20日午前の裁判員裁判初公判で、「起訴内容に間違いはありますか」との裁判長の質問に、はっきりとした声で全面的に否認した。

 被告は午前9時57分に入廷した。白いマスクで鼻と口を覆い、グレーのスーツに同系色のネクタイ、白いワイシャツを着用していた。マスクは裁判長による本人確認時などを除いて、最後まで外すことはなかった。

 傍聴席に目を向けることなく被告人席に着席。軽くうつむいて目を伏せながら、検察官や弁護人の冒頭陳述に耳を傾けた。わずかにうなずいたり、宙を眺めたりするしぐさも見せた。

静岡新聞社

最終更新:9月20日(火)12時49分

@S[アットエス] by 静岡新聞