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<シリア>停戦崩壊 米露が対応協議

毎日新聞 9月20日(火)21時53分配信

 ◇人道支援車列に攻撃

 【カイロ秋山信一】シリアのアサド政権と反体制派の一時停戦が事実上崩壊したことを受け、停戦を主導した米国のケリー国務長官とロシアのラブロフ外相は20日、米ニューヨークで会談し、対応を協議した。会談後、ケリー氏は記者団に停戦は「死んでいない」と語った。ロイター通信によると、ロシア当局者も「(停戦維持に向け)さらに仕事を続けたい」と述べたが、具体的な打開策は示されなかった。

 シリア北部アレッポ県では19日、人道支援物資を積んだ国連機関やシリア赤新月社(赤十字に相当)の車列が攻撃を受け、支援要員らが死亡。これに先立ち、シリア政府軍は反体制派との停戦は「終了した」と宣言した。

 アレッポでの攻撃について、米国務省高官はシリア軍かロシア軍によるものとの見方を示したが、露国防省は両軍の関与を否定。赤十字国際委員会(ICRC)のマウラー総裁は20日の声明で「極めて悪質な国際法違反だ」と強く非難した。国連はシリアでの人道支援車両の移動を暫定的に中断した。

 国連や在英民間組織「シリア人権観測所」によると、約7万8000人分の支援物資を積んだ31台の車両が19日、アレッポのアサド政権支配地域を出て、約15キロ西の反体制派支配地域にあるウレムクブラに入ったところで攻撃された。18台のトラックと赤新月社の倉庫が被害を受けた。反体制派は「最初の空爆後、救助活動中に再び空爆があった」と主張している。

 人権観測所は「12人が死亡した」と発表。国際赤十字・赤新月社連盟は「赤新月社のスタッフ1人と約20人の民間人が死亡した」と声明で明らかにした。

 20日に現場を訪れた反体制派の記者ムハンマド・シャクルディさん(26)は毎日新聞の電話取材に「トラックが焼け焦げ、周辺に乳児用オムツや小麦粉、毛布などが散乱していた」と話した。

 シリア問題を担当する国連のデミストゥーラ特使は今回の支援について「孤立した民間人を支援するため、(関係機関の)許可と準備の長い過程を経た成果だった」と述べ、アサド政権や反体制派と事前に調整していたことを示唆した。

 シリア軍は19日、今月12日に発効した一時停戦の「終了」を発表。アレッポ県など反体制派支配地域への空爆が再開されており、停戦は事実上、崩壊していた。

最終更新:9月21日(水)2時15分

毎日新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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