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稀勢の里、琴奨菊に完勝!11日目に全勝・豪栄道と対決

スポーツ報知 9月21日(水)6時7分配信

◆大相撲秋場所10日目 ○稀勢の里(寄り切り)琴奨菊●(20日・両国国技館)

 東大関・稀勢の里が正念場の一番を迎える。西大関・琴奨菊と幕内史上最多を更新する61度目の対決に完勝。場所後の横綱昇進へ負けが許されない大関は、10連勝で優勝争いのトップを走る東大関・豪栄道と11日目に直接対決する。勝ち越しを決めた高安は大関取りの足固めと、兄弟子の援護射撃の使命を背負い、1敗の東横綱・日馬富士に挑む。東前頭14枚目・遠藤は8連勝で1敗を守った。

 東支度部屋で両雄が静かに火花を散らした。浴衣に着替える稀勢の里の向かいには、無敗の豪栄道。11日目の大一番の相手に視線を向けることなく、綱取り大関は支度部屋を後にした。負ければ今場所後の横綱昇進が絶望的になる運命の一番。楽しみか?と問われると「まあ、集中してやります」と普段通り。短い言葉に、強い決意をにじませた。

 ともに1986年生まれの同級生。86年組は幕内42人中に8人と最多で、2人はゴールデンエージの先頭に立つ。朝稽古後、優勝争いに絡むことは大関の使命か?と問われ「それはそう」と即答した。大関の勝ち越しは10勝以上と考え「小さい時から相撲を見ていて、そういうものだと思っていた」と“強い大関”を目指している。在位29場所目で歴代9位の304勝に到達し、1場所平均10勝以上の安定感。大関の責務を果たしてきた自負もある。大関在位中の2ケタ勝利が、今場所を含めて2回の豪栄道には負けられない。

 この日は2敗で並んでいた先輩大関を退け、大一番に弾みをつけた。左のおっつけで琴奨菊の前進を止め、差した左で下手をつかんだ。こらえきれず巻き替えにきたところを「落ち着いて」前に出て寄り切り、土俵外に転がした。初場所で一足先に初優勝を飾った相手と、幕内最多となる61回目の対戦。盤石の相撲で制し、土俵下で見守る豪栄道に状態の良さを見せつけた。

 5日目に本場所総見した横綱審議委員会の守屋秀繁委員長(75)は、12勝以下の優勝での昇進には懐疑的な見解を示した。初の賜杯と昇進を決めるには、残り5日の全勝が必要。八角理事長(元横綱・北勝海)は「緊張感の中で自分の力を発揮できるかどうか」と勝負を読んだ。3日目までに2敗した後は「日に日に良くなっている」と稀勢の里。“名大関”を卒業するため、負けられない一番に挑む。(秦 雄太郎)

最終更新:9月21日(水)8時8分

スポーツ報知