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基準地価 商業地が9年ぶりマイナス脱す 札幌など地方4市が6.7%と上昇

産経新聞 9月20日(火)17時5分配信

 国土交通省は20日、今年7月1日時点の都道府県地価(基準地価)を発表した。訪日観光客の増加を背景に、8年連続で下落していた商業地の全国平均が横ばいに転じた。特に札幌、仙台、広島、福岡4市では商業地の平均上昇率が6.7%と三大都市圏(2.9%)を大きく上回るなど、訪日需要の“追い風”が大都市から地方の中心都市へと広がっている。

 一方、住宅地の全国平均はマイナス0.8%と25年連続の下落だった。ただ、日銀のマイナス金利政策や住宅ローン減税の効果から住宅需要は概ね堅調で、下げ幅は前年(1.0%)より縮小している。

 都道府県別で上昇率が最高だったのは、商業地が大阪の4.7%で、住宅地は沖縄の1.9%。訪日客向けのホテルや店舗の建設需要や、国内外の富裕層を中心とする移住者の増加などが地価を牽引した。

 下落率は秋田がもっとも高く、商業地が3.8%、住宅地が3.4%だった。

 エリア別にみると、三大都市圏では、商業地がプラス2.9%と前年(同2.3%)を上回ったが、住宅地は同0.4%の横ばい。オフィス空室率の低下が目立つ半面、建設費の高止まりが響き、都心部でのマンション需要が鈍っている。

 札幌、仙台、広島、福岡4市の住宅地はプラス2.5%で、商業地と同じく4年連続で上昇した。商業地の上昇率は仙台7.6%、札幌と福岡が7.3%、広島3.9%。「まだ価格水準が低く、外国人投資家などの関心は高い」(不動産大手)という。

 しかし、その他の地方圏は商業地がマイナス1.5%、住宅地は同1.4%といずれも下落。金沢など一部の都市では上昇地点もあり、下げ幅は前年比0.2~0.4ポイント縮小したが「地方の二極化は一層進んでいる状況」(国交省)だ。

最終更新:9月20日(火)17時5分

産経新聞