ここから本文です

苫小牧から時速40キロ オオジシギがニューギニア到着

苫小牧民報 9月20日(火)15時34分配信

 日本野鳥の会(東京)が今夏開始した準絶滅危惧種オオジシギの保護調査プロジェクトで、苫小牧市東部の勇払原野で小型送信機を取り付けた個体1羽がこのほど、南半球のニューギニア島(インドネシア、パプアニューギニア)に到着したことが分かった。送信機から得られる位置情報によって、日本から南半球へ渡るオオジシギの飛行ルートも初めて判明した。同会からは「生態解明に向けた大きな一歩」と喜びの声が上がっている。

 オオジシギの生態や渡りルートを明らかにし、生息環境の保全活動に生かそうと今年7月に始まった同プロジェクト。同月下旬まで勇払原野の弁天沼周辺で捕獲調査を行い5羽に小型送信機を、104羽にカラーフラッグ(標識)を装着して放した。

 南半球へ渡ったのが確認されたのは、7月12日に送信機を取り付けた個体。衛星を介して得られた位置情報によると、9月9日ごろに苫小牧を出発し、ほぼ真っすぐに海上を南下、16日ごろにニューギニア島北岸へ到着したとみられる。およそ6日間で約5800キロを移動、時速は約40キロと推測されるという。

 南半球への移動経路についてはこれまで、本州沿いや大陸経由など複数の説があったが、今回の調査で海上をほぼ無休息で南下することが判明。個体によって違うルートを飛行する可能性もあるものの、同会は「生態調査を進める上での大きな前進となるデータ」と力を込める。

 送信機はうまくいけば2年間は位置情報を得ることができるという。ただ、他の4羽のうち3羽の信号はすでに途絶え、1羽は依然として道内にとどまっているもようだ。

 同会は「信号が得られる2羽の情報から、越冬する場所や帰りのルートなども明らかになれば」と期待。今後も詳しい調査を継続する考えだ。

最終更新:9月20日(火)15時34分

苫小牧民報