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佐賀・基山で次世代型電動車いす実証実験 「コンビニ諦めない」

佐賀新聞 9月20日(火)10時29分配信

WHILL・福岡社長に聞く

 基山町は次世代型電動車いす「WHILL(ウィル)」を使った買い物や外出支援の実証実験に取り組む。機器のコンセプトは「100メートル先のコンビニエンスストアを諦めない」。WHILL(本社・神奈川県)の社長で最高技術責任者の福岡宗明さん(33)に開発と普及への思いを聞いた。

解決法探る

 もともと私たちはボランティア団体で活動していた。土日や平日の夜に、メーカー出身のエンジニア同士の友人で集まり、「何か世の中の役に立つ物を作れないか」と語り合っていた。

 そんな折、リハビリセンターに行く機会があり、「100メートル先のコンビニに行くのを諦める」という話を聞いた。走れる人なら1、2分で着く場所を諦めてしまう。なぜだろう、解決する方法はないか、と考え始めた。

 なぜ諦めるのか考えたとき、物理的な面と精神的な面があった。我々はエンジニアのメンバーが多く、まず物理的な面を考えた。「段差につまずくんじゃないか」「坂道は難しいのでは」-。しかし、よくよく聞くと、「そもそも車いすに乗って出かけたくない」「車いすに乗っている所を見られたくない」という意見があった。「『あの人、足が悪くなったんだ』と思われるから嫌だ」ということだった。これを何とかモノで解決したいと思った。

 日本でユーザー第1号の男性は、手動車いすを使っていたが、行けない道がたくさんあった。ただ、それ以上に負担なのが車いすで外に出ると「大丈夫ですか。お手伝いしましょうか」と周りに声をかけられる。それ自体はすごく助かるんだけど、「やはり、助けられる側なんだ」と思ってしまう。そういう時にWHILLを知って、乗ってみたいと思ってくれた。男性から「これに間に合わせてほしい」と言われたのが、本人の結婚式だった。「晴れの日」にふさわしいもの。「外に出て、胸を張って走れる。そういう乗り物が欲しかった」と言われた。

誰もが乗れる

 我々は誰もが乗れて、誰もが乗りたくなる、そういう移動手段を作っている。足が動かない方だけではなく、幅広い方々に使ってほしい。そうすれば乗っていても「あの人、足が悪いんだ」と利用者が見られなくなる。より分け隔てない、境界のない世界をつくっていけると思っている。

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最終更新:9月20日(火)10時29分

佐賀新聞