ここから本文です

熊本地震廃棄物最大40年分 甚大な被害の西原村、九州大教授試算

西日本新聞 9月20日(火)16時9分配信

 熊本地震で発生した倒壊家屋などの廃棄物が、被害が甚大だった熊本県西原村では約40年分に相当することが九州大の島岡隆行教授(廃棄物工学)の試算で分かった。益城町でも約36年分、南阿蘇村で約26年分に上り、島岡教授は「県全体でも、県が見込む廃棄物の総量195万トンを上回る可能性が高い」と指摘。県が目指す2018年3月末までの家屋解体と廃棄物の処理は困難との見方も現場から出ている。

 島岡教授は、各自治体で発生する廃棄物の総量を8月末時点の建物の被害棟数から推計。西原村8万4千トン▽益城町40万6千トン▽南阿蘇村9万4千トン▽熊本市102万8千トン-となり、地震前の年間の廃棄物量から各自治体の何年分かを算出した。最も多い熊本市は約4年分だった。県が試算した6月時点と比べて8月末の被害棟数は増えており、県全体の廃棄物量は200万トンを超える可能性が高い。

 環境省によると、県全体の処理費は約860億円。国の補助を受けて各自治体が処分し、単独で処分できない一部自治体の処理事業は県が引き受ける。廃棄物の破砕や選別などのため、県が益城町に整備中の2次仮置き場は今月末にも完成する見通し。

 ただ、被災自治体の多くは処分用地の確保に苦慮しており、分別回収の徹底による廃棄物量の抑制が大きな課題となっている。島岡教授は「廃棄物の搬出、搬入量を厳格に把握し管理を徹底しないと、計画通りの終了は難しい」と指摘し、復興への影響を懸念している。

西日本新聞社

最終更新:9月20日(火)16時9分

西日本新聞