ここから本文です

資産運用の全自動化へ時代を拓くベンチャーがグランプリ獲得

アスキー 9月21日(水)9時0分配信

アジア最大級のベンチャー、スタートアップイベント“RISING EXPO 2016”が2016年9月2日に行なわれた。グランプリには資産運用のロボアドバイザー“ウェルスナビ”が選ばれた。
 選ばれた企業のみが出場できるアジア最大級のベンチャー、スタートアップイベント“RISING EXPO 2016”。2016年9月2日、15社の企業が資金調達と事業提携のため、プレゼンで自社サービスの優劣を競った。
 
 今年で5回目の開催を迎えたRISING EXPO。グランプリは集まった投資家や大手企業担当者などの投票によって選ばれる。日本だけでなく、主催するサイバーエージェントベンチャーズが活動するアジア各国からも優秀なベンチャー企業が集まっている。
 

 同イベントでは、今後スマートフォンの台数が北米の5倍になるとされる、成長著しいアジア地域での事業提携が目的とされる。
 
 2015年にグランプリに輝いた飲食店のクラウド予約台帳サービスを展開するトレタは、資金調達を目的のひとつにして参加。前回イベントから1年を経て、国内では予約ツールから飲食店の経営支援ツールへとサービスを進化させ、国外ではシンガポールでもサービスを展開を開始して、世界進出のきっかけをつかんでいる。
 
資産運用の全自動サービスが賞を席巻
 2016年のグランプリとAWS賞、インテリジェンス賞には資産運用のロボアドバイザー、全自動のオンライン証券サービスを展開する“ウェルスナビ”が選ばれた。
 
 ウェルスナビは3億円以上の金融資産を運用する富裕層を担当するプライベートバンクと同様の資産運用を、テクノロジーによって低コストに一般でも使えるようできるもの。2015年4月に創業し、2016年7月から一般向けにサービスを開始している。
 
 目標設定から最適なポートフォリオを構築、アメリカの全ETF(2000銘柄以上)から、6~7銘柄を“客観的な基準”で選択する。定期的なリバランスや節税まで、資産運用のすべてのプロセスを独自のアルゴリズムで自動化してくれる。投資にはリスクはつきものだが、リーマンショックのようなことが起こってしまってもリターンできると、実際にベータ運用では英国EU離脱ショックも乗り越えた。
 
 続いて、AGSコンサルティング賞に選ばれたのもロボアドバイザーによる個人向け資産運用サービス『THEO(テオ)』を提供する”お金のデザイン”だ。
 
 こちらも9つの簡単な質問に答えるだけで、世界中の約6000のETFのなかから最適な組み合わせを提案してくれる。10万円から利用でき、運用報酬も年率1%と低コストでユーザー数を伸ばしている。お金が将来の不安要素にならないように、不安から解放したいとサービスを展開する。
 
データの無意味化で暗号化を超えるセキュリティー
 SMBC日興証券賞には、クライアント向けの分散化セキュリティーサービス『PASERI』を提供するTCSIが選ばれた。既存のPCやシンクライアントで利便性を保ったまま使える、“盗まれる”、“漏れる”ことを想定して設計されたセキュリティー製品だ。導入はクラウド、オンプレミスでも可能。
 
 情報を意味のないデータに変換して分割して物理的に保存することで、たとえ1台が紛失しても情報漏えいすることはない分散技術を開発。たとえば個人のクライアントPCであれば、USBメモリーに最大16分割して、そのすべてが物理的にそろわないと特定のドライブが利用できないなどのセキュリティーが可能になる。1本でもUSBメモリーを抜けば、ドライブごと消えてしまう。
 
会議を円滑にし、生産性を向上
 住友不動産賞を受賞したのは、業務生産性を高める法人向けコミュニケーションツール『Oneteam』。
 
 時間がかかる会議、メール処理をテクノロジーにより改善しようと、PC、スマートフォンで使えるビジネスチャットサービスを開発。案件ごとにメールやチャット、個人の資料などを集約、情報を統合してチームだけでなく離れた人とも仕事がしやすい環境を構築する。リアルタイムなホウレンソウが可能とする。
 
2次元と3次元をつなげるヴァーチャルホームロボット
 アスキー読者にはおなじみのウィンクル『Gatebox』はEY賞に選ばれた。ホログラムのキャラクターとコミュニケーションを可能にする、開発中のハードウェアデバイスだ。
 
 円筒状のハードに、ホログラムでキャラクターを表示させて、日々のコミュニケーションから家電の操作、各種センサーと連携して生活を助けるさまざまなサービスを提供する。2016年内に限定予約販売を開始する予定だ。
 
東南アジアで安心な格安ホテル予約サービス
 今回から国外の参加者のために用意されたCAV賞には、東南アジアのラウンドでも優勝したGlobal Roomsが選ばれた。
 
 日本国内ではビジネスホテルでもある程度のホスピタリティーが担保されているが、東南アジアの格安ホテルは必ずしもそうではない。Global Roomsは一泊30ドル以下の3つ星以下のホテルで一定の基準を満たしたホテルのみを予約できるサービスを提供。基準を満たしたホテルには『NIDA』ブランドを用い、安心安全を担保している。
 
RISING EXPO 2016
 
文● ガチ鈴木/ASCII STARTUP

最終更新:9月21日(水)9時0分

アスキー