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ANAケータリング、機内食応用で外販 おせちとスープ、10月から

Aviation Wire 9/21(水) 17:31配信

 ANAグループで機内食を手掛けるANAケータリングサービス(ANAC)は9月21日、10月から外販事業を開始すると発表した。第1弾として、おせち料理とフリーズドライのスープを販売する。初年度となる2016年度は2品を販売し、3000万円の売上を目指す。

◆外販ブランド「ANAのおいしいコレクション」

 ANACは外販事業ブランドを、「ANAのおいしいコレクション」と名付け展開する。おせちは10月上旬から予約を受け付け、スープは下旬から、それぞれ全日本空輸(ANA/NH)公式のECサイト「A-style(エースタイル)」で販売する。

 今後はカレーやスイーツなど1年に4品目程度の新商品を投入し、ECサイトでの販売のほか、カタログギフトの通信販売や空港内売店など、販路を拡大していく。

 同社の数田充彦社長は、フリーズドライの利点を「軽くて作業性が高く、品質が一定で、機内食に適している」と説明。高級感のある店舗などでの「ギフト市場を狙う」とした。2017年度以降は機内食で提供しているパンやロールケーキ、マカロンなど、品目を増加。1億円の売上を目指し、5年後の2021年度には2億円から2億5000万円を売り上げるとした。

◆三段重のおせち料理

 おせち料理「謹製おせち三段重」は、伝統的なおせち料理をベースに開発。壱の重には数の子やアワビ、エビなどの海鮮を、弐の重には鶏肉の塩麹焼きやローストビーフなどの肉類などを、参の重には里芋の煮しめや巻き寿司などを詰め込んだ。税・送料込みで2万3500円。

 上空で味覚が変わることから、機内食は一般的にやや強めの味付けで作られる。おせちの開発を担当した和食統括部の久保正信シェフは、機内食とおせちの味付けの違いについて、「おせちは保存食なので、やや強めに味付けをしている。機内食に通じるものがある」と話した。

◆アレンジも楽しめるスープ3種類

 フリーズドライのスープ「おいしいスープセット」は、トマトクリームスープと酸辣湯(スーラータン)、キノコのオニオンスープの3種類を用意する。3種類を詰め合わせ、国産杉の間伐材で作ったコースターも付ける。9食入り5400円、20食入り1万800円。いずれも税・送料込み。

 トマトクリームスープは鳥取・境港産のベニズワイガニを使用し、ビスク風に仕上げた。酸辣湯は日本と中国の2種類の酢を使用し、チキンエキスのコクと唐辛子の風味を利かせた。キノコスープ「花びらたけの三重奏スープ」は三重・鈴鹿産のハナビラタケを使用し、水菜を加えた一品。ハナビラタケのコリコリとした食感、水菜のシャキシャキをオニオンスープベースで仕上げた。

 スープを開発した洋食統括部の吉倉福三シェフは、それぞれのアレンジメニューを紹介。トマトスープはお湯だけでなく温めた牛乳や、パスタとパルメザンチーズを合わせてもおいしいと話した。酸辣湯には中華麺と合わせたり、キノコスープにはごはんとパルメザンチーズを合わせてリゾット風にするなどのアレンジを披露した。

 ANACは1990年設立。2015年12月には羽田空港の施設内にベーカリーキッチンを新設し、空港ラウンジや成田・羽田発の機内で提供するパンを製造している。

 2020年の東京五輪・パラリンピックなどを見据えて生産量増を計画し、外販を含めた航空分野以外でも提供機会の増加を検討している。航空会社ではアシアナ航空(AAR/OZ)やエバー航空(EVA/BR)、エア・カナダ(ACA/AC)などに提供するほか、他航空会社への拡大を図り、パンやデザートを含めた全体の売上として、2025年までに売上高30億円規模を目指す。

Yusuke KOHASE

最終更新:9/21(水) 22:08

Aviation Wire