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<E番ノート拡大版>茂木新人王へ全力プレー

河北新報 9月21日(水)10時48分配信

 パ・リーグの新人王争いが佳境に入っている。東北楽天の茂木栄五郎内野手と日本ハムの高梨裕稔投手の一騎打ちの様相だ。茂木は東北楽天の新人野手で初めて開幕戦先発出場したのに始まり、序盤からリードしてきた。対する3年目の高梨は先発転向した6月以降急激に追い上げ、18日に10勝目を挙げた。茂木もリーグの新人野手で唯一規定打席に到達し、19日には球界で24年ぶりの年間2本目のランニング本塁打を放って存在感を発揮。「最後の試合まで全力プレーを心掛ける」と数字の上積みを目指す。

【データ】茂木の今季の個人成績

<野手で98年以来>

 パ・リーグで直近の野手の新人王は1998年の小関竜也(西武)。高卒4年目の外野手として打率2割8分3厘などの成績に加え、2季連続のリーグ優勝を支えた貢献度もあった。99年以降は8勝以上した先発投手か、14以上のセーブやホールドを記録した救援投手が輝いてきた。

 新人王は5年以上のプロ野球取材経験がある報道関係者の投票によって選ばれる。茂木は小関と遜色ない数字を残してはいるものの、既に10勝した高梨に対しては現時点で数字面でのインパクトがやや薄い。

 ただ高梨は規定投球回に未到達で終わりそうで、規定打席に既に到達している茂木に分がないわけではない。報道陣の中では「救援勝利を含む10勝は割り引いて評価しなくてはいけない」という意見や、「そもそも3年目で新人王というのはいかがなものか」という声も根強い。

<指揮官も後押し>

 両チームの指揮官による報道陣へのアピール合戦も激しさを増してきた。

 18日に日本ハムの栗山英樹監督が「高梨が新人王と思っている」と語った新聞報道を見て、梨田昌孝監督が触発された。19日の試合前に「高梨をけなすつもりはないが、茂木こそが新人王にふさわしい」と後押し。プロ入り後本格的に遊撃手に転向して、レギュラーでほぼ1年間働いた姿に「新人の時の鳥谷敬(阪神)よりもいいかも」とまで持ち上げる。

 優勝争いの最中で報道陣が多く集まる日本ハムに対抗し、少しでも担当記者以外からの得票を増やそうと、梨田監督は遠征先で積極的に新人王の話題に応じる。20日の千葉でも「プロとしては大きくない体で全力で頑張る姿が尊い。成績だけでなく新人王に値するものを持っている」と茂木のひた向きさを強調した。(金野正之)

最終更新:9月21日(水)16時16分

河北新報