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<基準地価>静岡市中心街や伊豆、投資堅調も不透明感

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月21日(水)8時16分配信

 国土交通省が20日公表した静岡県内基準地価は、静岡市の中心市街地で上昇が目立ち、オフィスやマンションへの堅調な投資需要を示した。だが、首都圏ではオフィスの選別が強まり、マンション販売も過熱感が薄れてきた。首都圏へ投資が集中し、利回りが低下した余波で地方へカネが回っているだけに、県内への影響も注視する必要がありそうだ。

 日本不動産研究所(東京都)が主要投資ファンドや金融機関、ゼネコンを対象に4月に行った調査によると、好況を呈する「現在の状態がいつまで続くか」の問いに、郊外型商業施設は「17年ごろ」、オフィスや住宅などは「18年ごろ」との回答が半数以上を占めた。同所の鈴木隆史静岡支所長は「首都圏のオフィスは人気エリアでも、表通りを外れると苦戦する例が出ている」と指摘する。

 不動産経済研究所(東京都)のマンション市場動向調査によると、首都圏の8月の発売戸数は前年同月比24・7%減で、9カ月連続で前年割れした。建築費高騰で直近の1戸あたり平均価格は5600万円台で推移し、契約率は66・6%と7・7ポイント低下。好不調の分かれ目とされる70%を下回った。静岡市葵区の会社役員は首都圏のマンションを先日手放した。「数年後に今より高く売れるか分からない」

 一方、外国人観光客を狙った投資は熱が冷めない。首都圏からの好アクセスと温泉が魅力の伊豆周辺は温泉旅館やレジャー施設の投資案件が相次ぐ。

 8月末に閉館した熱海市の「ホテル水葉亭」は、伊豆地域ですでに3軒の宿泊施設を運営する大江戸温泉物語(東京都)が、閉館間もない9月12日に取得を発表した。「外資も手を挙げたと聞いたが、以前から交渉していた大江戸温泉に決まった」と地元関係者。不動産業者は「リニューアル費用がかさんでも、それ以上の価値があるとみたのだろう」と驚く。

 伊豆市の修善寺温泉も中国企業によるホテル買収や、米国系高級ホテルブランドの進出など変化が押し寄せる。御殿場プレミアム・アウトレット(御殿場市)もホテルなどの大規模開発が決まった。

静岡新聞社

最終更新:9月21日(水)8時16分

@S[アットエス] by 静岡新聞