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ユーロ建て取引清算、英国からの移転は重大リスク=ISDA

ロイター 9月21日(水)8時16分配信

[ロンドン 20日 ロイター] - 国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)のエリック・リトバック会長は20日、英国の欧州連合(EU)離脱に伴い、ユーロ建て取引のクリアリング(清算)業務を現在のロンドンから欧州大陸に移すことは膨大な作業であり、企業の負担コストの増加につながるとの考えを示した。

英国のEU離脱決定を受け、オランド仏大統領をはじめとする欧州首脳はスワップなどのユーロ建て取引の清算業務を英国からユーロ圏に移転することを求めている。

リトバック会長は記者団に対し、「多次元におよぶユーロ建て取引清算の問題について影響を引き続き検討している」とし、「政治的議論の側面がかなり大きい問題に関して、われわれが見解を表明することは極めて難しい」と語った。

ロンドンは欧州最大のスワップ取引・清算拠点。銀行や企業は為替や金利、商品相場の変動による損失をカバーするため、スワップ取引を利用している。

英国でのユーロ建て金利スワップ取引の取引高は2013年4月時点で1日平均9280億ドルと、世界全体の69%を占める。

リトバック氏は、清算拠点の移転に伴って銀行が大量の業務移転を迫られ、利用者の負担コストが増える場合の影響が業界で懸念されていると指摘。

「スワップ取引の清算業務の移転は大きなリスクだ。一部の移転であってもささいなことではない」と語った。

英国のハモンド財務相は今月、ユーロ建て取引清算業務の大陸への移転に懐疑的な見方を示したが、ISDAのイベントに参加した銀行関係者は、将来的に一部業務の移転は避けられないとみている。

最終更新:9月21日(水)8時16分

ロイター