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地下水塩水化、下水施設機能せず パレスチナ・ガザの現状知って

京都新聞 9月21日(水)11時0分配信

 中東のパレスチナ自治区ガザで人道支援を続けているNGO「日本国際民間協力会(NICCO)」職員の木内苑子さん(32)が一時帰国し、京都市中京区の同会京都本部でこのほど報告会を行った。深刻化する水の問題を挙げ、「地下水の塩水化や下水処理施設の機能不全で、ガザで供給される水の95%が汚染されている」と語った。
 ガザでは2014年のイスラエル軍侵攻で2200人以上が死亡した。NICCOは同年8月からパレスチナのNGOと連携し、緊急物資の配布や被災農家への支援を実施。現在は小学校や農家へ安全な水を提供する事業に取り組んでいる。
 木内さんはNICCOエルサレム事務所を拠点とし、日本政府の規制に従い月2回、ガザでも活動している。経済封鎖や貧富の差など多くの問題を抱える中で、危機的な状況にあるのが水環境という。
 生活排水が川へと流れ、下水処理施設は、電力不足などで修復、建設ができない状況にある。飲み水となる地下水は枯渇し、海水が流れ込んで塩水化が進む。「水道の水はしょっぱく、川は汚物のにおいで近づけない。病気の3割は汚染水が原因とされる」と話す。
 複雑な政治事情が絡むガザについて「住民は地区から出られず閉じ込められている。日本人も関心を持ち続けてほしい」と述べた。

最終更新:9月21日(水)11時0分

京都新聞