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【秋場所】豪栄道が10連勝 カド番Vから来場所綱取り?

東スポWeb 9/21(水) 11:33配信

 驚きの展開になるのか? 大相撲秋場所10日目(20日、東京・両国国技館)、大関豪栄道(30=境川)が大関照ノ富士(24=伊勢ヶ浜)を寄り切って初日から10連勝。賜杯レースで単独トップを守り、カド番での優勝が現実味を帯びてきた。横綱審議委員会の守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授=顔写真)は今場所と次の九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)で連続優勝の場合は「横審で審議の対象になる」と明言。カド番大関が大関稀勢の里(30=田子ノ浦)から綱取りを“強奪”する可能性が出てきたのだ。

 豪栄道が照ノ富士を一方的に寄り切って大関対決で完勝。幕内で唯一の全勝をキープした。本人は終盤戦へ向けて「自分の相撲に集中するだけ。単独トップ? それも考えていない」と無欲で臨む構えを強調したものの、カド番からの初優勝は白星を重ねるごとに現実味を帯びてきている。

 今場所が始まった当初は稀勢の里の綱取りに注目が集まり、豪栄道は“無印”の扱いだった。横審の守屋委員長は豪栄道の想定外の快進撃に「いつもは簡単に負けるのに、今場所はいつになく強い。ちょっと驚いています。精神的にも非常に充実している」と手放しで絶賛。「初場所で琴奨菊(32=佐渡ヶ嶽)が優勝した時はオーラがあった。豪栄道にも同じ雰囲気が出てきた。十分に優勝の可能性があるのでは」とこのまま逃げ切り初Vを予測した。

 そこで気になるのが、豪栄道が優勝した場合の「処遇」だ。横審の内規では、横綱昇進の条件を「大関で2場所連続優勝」、または「準ずる好成績」と定めている。内規に従えば、今場所で全勝Vではなくても優勝すれば次の九州場所は綱取りとなり、2場所連続優勝ならば横綱に昇進する。ただ、豪栄道は大関昇進後は先場所まで12場所で10勝以上が1度だけ。しかも今年の初場所では4勝11敗の体たらくで、先場所も7勝8敗と負け越し。今場所は4度目のカド番と低空飛行が続いていた。

 それでも綱取りとして認定されるのか。守屋委員長は「連続優勝なら横審でも審議の対象になるでしょうね」ときっぱり。これまでの成績については「それを言うのなら、横綱に上がる前の日馬富士(32=伊勢ヶ浜)や鶴竜(31=井筒)がどうだったのかという話になってくる。あの2人も(横綱昇進の)3場所前の成績は良くはなかった」と付け加えた。

 鶴竜は綱取り直前(3場所前)の成績が9勝6敗。日馬富士にいたっては8勝7敗で勝ち越すのがやっとだった。現行のルールでは原則的に直近2場所の成績で判断する以上、連続優勝ならよほどの問題がない限りは異論の余地はない。先場所まで13勝、13勝、12勝とコンスタントに好成績を残してきた稀勢の里が横綱に昇進できず、成績不安定な豪栄道が昇進することも制度上はあり得るということだ。

 そうなれば稀勢の里にとっては“屈辱”以外の何物でもないが、ルールなのだから仕方がない。守屋委員長は「稽古総見(2日)で私は『今場所は思わぬ人が活躍する』と言ったが、その通りになった。今場所の主役は稀勢の里から豪栄道に移ってしまった感じですね」と話す。

 最後に笑うのは豪栄道か、稀勢の里か。それとも…最後の最後まで目が離せない。

最終更新:9/21(水) 11:40

東スポWeb