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住宅地上昇率全国2位 地域経済の回復背景に

福島民報 9/21(水) 9:35配信

 福島県は20日、今年7月1日時点の地価調査結果を発表した。福島県内の住宅地は前年からの「変動率」が県平均で1.5%増となり、全都道府県で沖縄県に次いで2番目に高い上昇率となった。全国1位だった前年(2.0%増)から0・5ポイント減少した。県は東京電力福島第一原発事故による避難者需要がピークを越す一方、地域経済の回復や低金利などを背景に都市部の土地取引や住宅着工が活発で上昇が続いていると分析している。
 市町村別の上昇率はいわき市が5.3%増と最も高い。福島市や大玉村、郡山市、南相馬市など中・浜通りを中心に前年と同じ16市町村でプラスになった。避難区域に近い福島、伊達両市、中心都市に隣接する二本松市や大玉村、鏡石町などで上昇幅が拡大した。
 いわき市は変動率が4年連続プラスとなった。移転需要の受け皿だった中心部で在庫薄となる一方、割安で双葉郡に近い北部の四倉地区で取引が活発化。全体として上昇幅は縮小しつつも、地価上昇が続いている。
 福島市(3.2%増)は住宅除染の終了に伴い、放射線量が比較的高かった東部を含め、土地取引や住宅着工の件数が震災前を超える水準だった。大玉村(3.0%増)は割安感や都市部への交通の利便性が支持され子育て世帯や避難者の需要が堅調に推移。郡山市(2.8%増)は中心部と市街地周辺の土地区画整理事業が進み、住宅地の需要が高まっている。
 南相馬市(2.4%増)は原町区を中心に被災者需要が続いている。避難先からの帰還者も増え、市は大規模分譲計画を進め、供給不足の解消を図っている。
 県地価調査代表幹事で不動産鑑定士の佐藤栄一氏(郡山市)は被災者需要や賠償金の流入、低金利政策、住宅ローン減税などの複合的要因が背景にあると分析。今後の住宅地価格の見通しについては「被災者需要が減少傾向なのは間違いない。上昇率は鈍化すると思うが、当面は高水準が続いていくだろう」とみている。

福島民報社

最終更新:9/21(水) 10:00

福島民報