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一般住宅向け開発 日大工学部と企業の地中熱利用システム

福島民報 9月21日(水)9時36分配信

 福島県郡山市の日大工学部機械工学科再生可能エネルギーシステム研究室と研究企業グループは、従来の半額程度で設置可能な一般住宅向け地中熱利用システムを開発した。今月着工した福島市の福島医大付属病院で治療を受ける子どもと家族を受け入れている施設「パンダハウス」の増築施設に採用された。再生可能エネルギーを活用し冷暖房費を低く抑えるシステムで、県内企業の技術が生かされている。
 年間を通して安定した温度の地中熱を熱源として空調、給湯、融雪などに利用する。研究室と企業グループは、従来100メートル超の深さに埋めていた地中熱交換器の代わりに比較的浅い地下(深さ5メートルから20メートル程度)に複数の熱交換器を設置する浅部地中熱利用システムを開発した。一般住宅への普及には高額な設置費が課題だが、同システムは掘削費を削減できる。
 設備として必要な小型ボーリング機や熱交換器、温度を調整するヒートポンプ、エアコンの室内機に当たるファンコイルユニットも独自に作り、一戸当たりの設置費を約400万円から200万円以下に抑えた。平成28年度から販売している。
 パンダハウスでは冷暖房用設備として利用する。パンダハウスを育てる会の山本佳子理事長は「システムの効果を示し、普及に寄与できたらうれしい。県内企業が開発している点も採用の判断要因だった」と話している。
 小熊正人研究室長は「今後も地層などあらゆる条件に対応できるよう研究を続けていく。県内企業の高い技術力を全国に発信していきたい」と語る。
 研究開発に参加し、相談窓口になっている県内の主な企業は次の通り。
 ▽日商テクノ=郡山市・024(951)1591▽アイワコーポ=郡山市・024(944)1509▽蔭山工務店=郡山市・024(944)3622▽福島地下開発=郡山市・024(943)2298▽住環境設計室=郡山市・024(957)3881

■郡山市、30万円上限に助成

 一般住宅の地中熱利用システム導入では、郡山市は今年度から30万円を上限に経費の4分の1の助成を始めた。すでに1件の交付が決まった。
 須賀川市、喜多方市、石川町なども補助制度を設けている。

福島民報社

最終更新:9月21日(水)9時59分

福島民報