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シンガポール、投資減速で輸出競争力低下 クレディ・スイス分析

SankeiBiz 9月22日(木)8時15分配信

 シンガポールは、アジア地域内における輸出競争力が低下している。スイス金融大手クレディ・スイスがアジア10カ国・地域の競争力を分析した結果、シンガポールはコスト上昇などが原因で8位と評価された。世界市場での貿易シェア縮小に伴い、今後数年間は輸出が低調に推移する見通しだ。現地紙ストレーツ・タイムズなどが報じた。

 同社によると、10カ国・地域で輸出競争力が最も高いのはベトナムで、フィリピン、中国が続く。同社の東南アジア・インド担当者はこれら3カ国について、いずれも輸出品目の構成比が理想的で競争力が高まっており、貿易シェアが拡大していると評価した。

 反対に評価が低かったのは、シンガポールと台湾、インドネシアだった。同担当者は、シンガポールについて「生産性の向上が進展しないまま賃金の上昇が続いて企業の重荷となり、輸出の成長に重要な投資活動の減速を招いている」と分析した。

 こうした流れを受け、ここ数年はシンガポールの輸出が伸び率で世界平均を下回る一方、ベトナムは2000年から毎年、輸出の伸び率が世界平均を12~14%上回っているという。

 また、クレディ・スイスによると、シンガポール経済は競争力の低下が輸出低迷、成長の減速と同時進行しており、輸出の不調が製品からサービスに広がる兆しもみえている。

 同国の昨年の成長率は2.0%で09年以来の最低水準に落ち込んだ。今年はさらに1%台に減速する見通しで、シンガポール経済にとって我慢の時期がしばらく続いていきそうだ。(シンガポール支局)

最終更新:9月22日(木)8時15分

SankeiBiz