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農林業2年分一括賠償 31年以降は個別に対応

福島民報 9月21日(水)9時38分配信

 東京電力福島第一原発事故による農林業の損害賠償を巡り政府と東電が、平成29年1月から2年分(年間逸失利益の2倍相当額)を一括して支払い、2年後以降は個別に対応する新たな枠組みを検討していることが分かった。21日、福島県やJAなどに素案を提示する。
 関係者の話を総合すると、原発事故前と同等の営農が困難になったことに伴う29年1月以降の営業損害や風評被害などを対象とする。公平で簡便な方法による一定額の早期支払いに向けて避難区域の内外ともに2年分を一括で支払う。
 個別対応については、風評被害が継続するなどして一括賠償額を超えて原発事故との因果関係が認められる損害が出た場合に限る方針。生産者側からは、一括賠償額を超えなくても損害がある限り賠償を続けるよう求める意見などが出る可能性がある。
 農林業の損害賠償を巡っては、29年1月以降の対応が決まっておらず、東電の広瀬直己社長が今秋には方針を示すとしていた。自民、公明両党が政府に提出した復興加速化のための第6次提言で、早期の営農再開に向けた支援策の拡充などが盛り込まれたため、政府や東電が営農再開や損害解消につながる賠償の在り方を検討していた。
 県内JAや県酪農業協同組合、県畜産振興協会などでつくる「JAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策福島県協議会」によると、これまでに2439億円の損害賠償を東電に請求し、約95%に当たる2310億円が支払われた。

福島民報社

最終更新:9月21日(水)9時56分

福島民報