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【DeNA】サプライズに大粒の涙…歴代番記者が語る三浦

スポーツ報知 9月21日(水)9時6分配信

 あれ以来の本紙1面が、現役引退とは…。番長、お疲れっしたぁ。

 2007年11月15日、三浦はプロ野球人の社会貢献活動を表彰する報知新聞社制定「第9回ゴールデンスピリット賞」を受賞した。担当した私は、会場となったホテルの一室に迎えにいった。

 真っ白な霧が部屋中を覆っていた。右手のくしで髪をとかし、男は必死に鏡に向かっていた。「おう、入れよ」。「何ですか? この霧は…。ゴホッゴホッ」「スプレーだよ」。鏡台に置かれた携帯テレビには、矢沢永吉のライブが流れていた。「どうだ? 最高だろ?」。鼻歌交じりにリーゼントは完成していった。

 社会貢献の表彰式にリーゼント!? でも、本人はノリノリだから仕方ない。私は「サプライズを用意してますので泣きますよ」と予告した。「泣くわけねーだろ、俺が!」。そんな会話から約2時間後、壇上のリーゼントは大粒の涙を流した。急性リンパ性白血病を患い、同年に7歳でこの世を去った緒方大和(やまと)くんの両親から感謝の手紙をもらった時だった。

 一方で曲がったことも嫌いだった。08年11月。三浦はFA権を行使。阪神が獲得に動き、各紙は「三浦 阪神へ」と一斉に報じた。番長は「誰が言ったんだ? 俺の周りの人が『阪神へ』を見てどう思うんだ? 事実を報道してくれよ」。初めて見る顔だった。

 泣いて、笑って、怒って、歌もうまい。完璧なオッサンである。この日の午前中、「今日は(会見で)泣いといてください」とメールすると「目薬買ってくるわ」と笑った絵文字入りで返事が来た。

 テレビで引退会見を見た。泣いていた。あの時と同じで、目薬はいらなかったんだろう。さて、次の1面はいつになるだろう。やはり、DeNAの監督就任でしょうね。(07年横浜担当・水井 基博)

最終更新:9月21日(水)9時31分

スポーツ報知

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