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静岡県内「無罪」増加傾向 裁判員制度が影響か

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月21日(水)17時25分配信

 覚醒剤を使用したとして覚せい剤取締法違反の罪に問われた40代の無職男性=浜松市=について捜査手続きの違法を理由に無罪とした静岡地裁浜松支部判決が21日、確定した。控訴期限の20日までに検察側が控訴しなかったため。静岡地裁本庁・支部と県内の簡裁で行われた刑事裁判では近年、無罪判決や一部無罪判決が増加傾向となっている。関係者の証言など公判中心の審理を目指す裁判員制度の影響を指摘する専門家もいる。

 同地裁総務課などによると、2015年に同地裁本庁・支部と県内の簡裁であった刑事裁判で無罪または一部無罪判決が言い渡されたのは計7人(無罪4人、一部無罪3人)だった。これは07年以降で最も多く、最近は増加傾向となっている。

 16年はこれまで、東京高裁判決分も合わせ、今回の同地裁浜松支部の判決を含めて県内関係は少なくとも4人に無罪判決、1人に一部無罪判決が言い渡されている。

 静岡地裁は1月に傷害罪で起訴された中国籍の40代男性に対し、3月には同罪で起訴された50代の自営業男性に対しそれぞれ無罪判決を言い渡した。6月には東京高裁が覚せい剤取締法違反の罪に問われた40代男性に対し、懲役2年6月の一審静岡地裁判決を破棄、無罪を言い渡した。

 いずれもすでに無罪判決が確定している。

 無罪判決が増加していることに県弁護士会刑事弁護センター委員長の佐野雅則弁護士は「裁判員制度では調書よりも、公判での証言を重視するようになった。これが刑事裁判全体に影響を及ぼし、裁判官がこれまでとは違う視点も持つようになったため」と分析している。

静岡新聞社

最終更新:9月21日(水)17時25分

@S[アットエス] by 静岡新聞