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【プレイ動画あり】『コールオブ デューティインフィニット・ウォーフェア』は従来の『CoD』らしさを追求した野心作 ナラティブディレクターへインタビュー

ファミ通.com 9月21日(水)17時47分配信

文・取材:編集部 工藤エイム、撮影:カメラマン 堀内剛

●日本語版プレイ動画も掲載
 2016年11月4日発売予定のミリタリーFPS『コールオブ デューティインフィニット・ウォーフェア』。9月20日、Activision主催による日本、韓国、台湾、香港の有名YouTuberを招待した、マルチプレイヤーデモの体験会イベントが開催された。

 同イベントでは、本作のナラティブディレクターのテイラー・クロサキ氏も参加。テイラー氏へインタビューする機会を頂けたので、下記に掲載する。彼らが宇宙を舞台にした理由が一通りわかるはずだ。

 なお、イベントの模様と今回新たに撮影できたプレイ動画は、つぎのページで紹介する。運よくスコアストリークでR-C8なども出せたので、そちらもぜひチェックしてほしい。

――東京ゲームショウでは『コールオブ デューティインフィニット・ウォーフェア』のマルチプレイがプレイアブル出展されていましたね。日本人のプレイヤーの反応はいかがだったでしょうか?

テイラー 彼らはすごく楽しんでいたし、とてもなじみ深いものに触れているようでした。ただ、なじみ深い中でも、もう一歩先に進んで新たな発見を掴もうとしているようにも見えました。

――“ジャッカル”や宇宙空間での戦闘は迫力がありとても楽しみです。これらは以前「現実味のある未来を描いている」と仰っていましたが、現実味を出すためにどのようなリサーチを行ったのでしょうか? たとえばNavy SEALsやNASAに話しを聞いたりとか……。

テイラー ええ! まず、“ジャッカル”については、アメリカ海軍所属の戦闘機パイロットに「次の戦闘はどこで起こると思う?」と聞いたところ、彼らは空を見上げました。けど彼らは空じゃなくて宇宙を見ていたんです。「次の戦闘は宇宙で起こるだろう」とのことで、我々もそれに基づいて調査を開始しました。ゲーム全体については、Navy SEALs(ネイビーシールズ:アメリカ海軍所属特殊部隊)の指揮者にお話しを伺いました。「無重力下の戦闘では、なにが必要か?」と聞いたところ、「どうやって素早く遮蔽物に隠れるか」が重要になるとのことで、“グラップリングフック”を導入することが決まりました。この“グラップリングフック”によって、相対位置での戦闘という概念が生まれたのです。それともうひとつ、宇宙には空気がないので音を媒介できない(無音)ですが、兵士は音や五感のすべてを使って戦わなくてはいけません。そこで、調査を専門とした方々に聞いてみたところ、無音状態でも音を再現する方法があるということが分りました。たとえば、(テーブルに置いているペットボトルを指さして)、この物体をスコープで見て、振動を探知したら音として変換して再現するという方法で、これは現代の技術でも既にあるのです。ゲーム中ではヘルメットをかぶっているので無音状態ですが、こういった技術のもと、音をシミュレートして再現しているのです。

――SFではなく、現代の技術をもとにして、ゲーム中で再現しているのですね。

テイラー そうです。それと、調査のために実際に戦闘機にのって、母艦からの発着陸を経験させていただきました。母艦(Retribution)を作るにあたって、コマンドオフィサーやナビゲーターといった母艦の中の働いている人たちの様子も調べました。そのなかで体感したのが、現代の母艦は機能的で耐用性が高いということで、それは未来においても同じ仕組みで続いていくと思われます。たとえば、すべての機能にはバックアップがあることが象徴的です。タッチスクリーンがあって、それが使えなくなったときのためにマイクロフォンが横にあり、またそれが使えなくなったときのためのベルが横に置いてあるのです。Retributionは母艦での調査で学んできたことを盛り込んで、現代の母艦が持っている機能を適用して構築しています。

テイラー 『CoD』は“ソルジャーファンタジー”と代弁できると思います。しかし、“ソルジャーファンタジー”ではありますが、遊ぶことによって鉄の匂いや鉄の触りごこちを感じてもらえるように再現し、戦術的な面でも現実に基づいて作り上げています。

――宇宙空間のマップでは、地上や天井といった天地の概念がないですが、そういった環境下でのレベルデザインは大変だったのでは?

テイラー 無重力空間での戦闘を再現するなかで、『CoD』らしさを出すにはどうしたらよいか考えました。『CoD』が人気タイトルであり続ける理由のひとつに、“『CoD』にしかない、らしさが根底にある”からだと思います。地上戦においては、スピーティーかつ戦術的に動けますが、宇宙空間ではそれができなくなるので、先ほども申したとおり“グラップリングフック”を導入しました。これにより地上戦でできていたスピーディーで戦術的な動きを無重力空間でも実現することができました。一方で大変だったのは、グラップリングフックを使って360度自由に動き回れるようになったことで、AIもそれに対応させなければいけなかったことです。AIもスマートに動いてくれないと『CoD』らしさは生まれないので、AIに関しては作り直しレベルで大変な作業でした。3年間の開発期間の中で、AI開発は大きな期間を占めていますし、この期間が無ければ満足できるAIを作り上げられなかったので、ぜひその成果を感じてほしいです。

――わかりました。では、いままでのInfinity Wardの作品は、ソープやゴースト、ジョセフ、ローチ、そのほかにはユーリといったさまざまな兵士の視点で描かれていましたが、今回はキャプテン レイエスが主人公としてフューチャーされていますね。この見せかたの違いはどうして生まれたのでしょうか?

テイラー ほかのミリタリーゲームでも兵卒をフューチャーしたものは多数あり、そういったゲームの数々を遊んできたプレイヤーは“もはや一兵卒ではなくベテランである”と考えました。トレーニングルームやブートキャンプからゲームが始まるのではなく、「ベテランとして職位の高い人の立場になって体験する戦争とはどいうったものなのか?」という視点で踏み出すことになったのです。もう一点、我々は戦争物語が好きでよく読んでいるのですが、必ず兵卒の視点とリーダーの視点で物語が描かれています。兵卒の視点で描かれるストーリーは、「隣の人、チームメンバーが死なないように頑張る」という感じですが、リーダーはなによりも「ミッションの完遂」を考えて行動しているのです。これを主人公視点で語るときは進化を遂げないといけないので、もちろんチームメンバーが死なないように戦わなければいけないという気持ちもありますが、「リーダーとしてミッションの完遂に責任を負う」という面においても、挑戦して伝えていきたいと思っています。

――キャプテンとして、レイエスが成長していく様が描かれていると。

テイラー キャンペーン開始時点でレイエスは尉官階級で、これはプレイヤーと同じくベテラン兵士です。そこからコマンダーとして指名されて、プレイヤーとともにその立場としての使命を背負います。それによってレイエス(プレイヤー)は、沢山の判断を下さなくてはいけません。先ほど戦闘機の話をしましたが、パイロットの方に「どのくらいの判断を自分でして、どのくらいの指示をもらうのか?」と聞いたところ、「ここから、この地点に行け」という全体を俯瞰するひとつの指示だけをもらっていると答えました。目的地まで行く過程において、パイロットは「どのルートを通るか」といったそのほかのもろもろの状況は判断は自分でしなければいけないのです。その状況を今回レイエスを通して体験してもらいたいので、ミッションの目的は上から下りてきますが、そのミッションをどうやって進めるかは、プレイヤーの判断に委ねられるような進行になっています。

――キャラクターを演じる俳優陣にもこだわっている印象を受けます。サレン・コッチ元帥役に、『ゲーム・オブ・スローンズ』で有名なキット・ハリントンを選んでいますが、この理由を教えてください。

テイラー 彼を選んだ理由は、我々が『ゲーム・オブ・スローンズ』のファンで、キット・ハリントンはすごくマッチするだろうと思いオファーしました。それで台本を送って読んでいただいたところ、すごく気に入ってくれました。とくに、彼はヒーロー役側を演じてるのですが、本作では悪役を演じるので彼にとって新しい挑戦だったことです。実際やってみたらすごく役にもマッチしていてピッタリな配役だったと思います。

――それでは、最後にファンに向けてメッセージをお願いします。

テイラー Infinity Wardの全員が、この開発にものすごく熱意をもって取り組んでいます。我々Infinity Wardは、『モダン・ウォーフェア』シリーズを作り上げたチームでもありますが、新しい革新を作り上げることに挑戦し、全員が従来の『CoD』の良さを引き継ぎながらそれらを上回っていく形を目指しました。ストーリーに関しては、リーダーシップの要素が入ってくるので、まったく新しい兵士像で、手応えのある戦闘を楽しめるはずです。ストーリーに関しても、従来どおり人と人との戦いを実現しています。

――ありがとうございました!

 さて、今回のイベントでは、日本語版によるマルチプレイのハンズオンも設けられていた。以前COD XPにて動画を撮影してきたが、せっかくの機会なので今回も撮影させていただくことに。スコアストリーク、ペイロードキルなどを収録しているので、ぜひチェックしてほしい。

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最終更新:9月21日(水)18時41分

ファミ通.com

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。