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基準地価 宮城、福島で上昇 被災3県明暗 岩手は下落幅拡大

産経新聞 9月21日(水)7時55分配信

 20日公表された東北6県の基準地価は、東日本大震災で被災した宮城、福島両県で住宅地、商業地とも地価上昇が続いた一方で、岩手県では下落幅が拡大し、明暗が分かれた。福島では東京電力福島第1原発事故による避難者の住宅需要のピークは越えたとみられるものの、依然として取引は活発で住宅地の平均上昇率は1・5%で全国2位となった。青森、秋田、山形では下落傾向が続いたものの、いずれも下落幅は縮小した。秋田は住宅地、商業地とも下落率が全国最大だった(価格は1平方メートル当たり)。

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 ◆青森

 全用途の平均変動率はマイナス2・1%。住宅地は同2・0%、商業地は同2・3%で、ともに下落幅が縮小した。不動産鑑定士の後藤薫氏は「景気の持ち直し傾向が背景にあるのでは」と分析している。

 最高価格は、住宅地が「青森市浜田豊田119-29」で1・0%増の6万3400円、商業地は「青森市新町1-13-4」で前年と変わらず19万7千円だった。

 ◆岩手

 平均変動率は住宅地(1・1%)、商業地(2・5%)とも下落した。

 住宅地は少子高齢化と人口減少が響き、16年連続の下落。一方、宅地需要が旺盛な盛岡市は1・8%の上昇で復興需要の続く釜石市の1・4%、山田町の0・4%を上回った。商業地は23年連続の下落となった。

 最高価格は住宅地が「盛岡市盛岡駅西通2-15-27」で9万900円。商業地が「盛岡市盛岡駅前通8-17」で23万4千円。

 ◆秋田

 県全体の平均価格は前年比3・6%下落の1万7100円で、11年連続で全国最下位だった。下落は19年連続。下落率は前年に比べ0・6ポイント縮小したが全国最大。住宅地は18年連続下落で11年連続全国最下位、商業地は24年連続下落で12年連続最下位だった。

 住宅地の最高価格は「秋田市手形字西谷地210-2」で6万4千円。商業地は「秋田市千秋久保田町3-23」で9万9千円。

 ◆宮城

 全用途平均はプラス1・4%。住宅地は0・6%、商業地も3・4%といずれも4年連続で上昇した。特に全用途で仙台市と富谷町、名取市など仙台周辺の9市町村の平均が5年連続で上昇し、全体を押し上げた。その他の市町の平均は2年連続の下落で、沿岸被災地の移転需要もほぼ落ち着いたとみられる。

 最高価格は住宅地が「仙台市青葉区上杉4-5-39」で24万2千円、商業地が同区の「中央2-1-1」で270万円だった。

 ◆山形

 全用途平均はマイナス1・2%で18年連続の下落となったが、下落幅は5年連続で縮小した。244地点のうち19地点で上昇。山形市の住宅地は平均でプラス2・2%と2年連続で上昇した。県は「緩やかな景気回復傾向が続く中、下落率も縮小したと考えられる」と分析している。

 最高価格は住宅地が「山形市東原町2-9-10」で7万3200円、商業地が「山形市七日町1-2-39」で20万7千円だった。

 ◆福島

 全用途平均はプラス1・3%。住宅地は3年連続、商業地も前年に続き上昇した。いわき市や福島市など郊外での活発な土地取引などが要因。一方、被災者の移転需要はピークを過ぎ、今後は上昇率が落ち着くとみている。

 最高価格は昨年同様、住宅地が「郡山市神明町2-15」で3・0%上昇の8万100円、商業地は「郡山市中町11-4」で3・0%上昇の24万3千円だった。

最終更新:9月21日(水)7時55分

産経新聞