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元営業課長、起訴内容認める=天竜川下り転覆事故初公判―静岡地裁

時事通信 9月21日(水)10時51分配信

 浜松市の天竜川で2011年8月、「天竜浜名湖鉄道」(同市)が運航していた川下り船が転覆し乗客ら5人が死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた同社元営業課長で、安全管理者だった松野幸夫被告(58)ら3人の初公判が21日、静岡地裁(佐藤正信裁判長)であった。

 松野被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 同事故では、松野被告のほか、指導役だった元船頭主任小山正博被告(67)、船首で操船していた元船頭大畑茂雄被告(66)が同罪で在宅起訴された。罪状認否で、小山被告は「私に責任があるとは思えません」と無罪を主張し、大畑被告は起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、松野、小山両被告について「流域が危険であることを認識していたのに、事故を防止する訓練をせず、安全対策を取らなかった」とし、「船頭に乗客への救命胴衣着用を徹底していなかった」と指摘した。小山被告については、業務委託を受けた運航管理補助者などとして船頭を指導する立場にあったとした。

 小山被告側は「何度も事故現場を通過するときの操船の仕方を指導した。会社の人間ではなく、安全管理責任を負う立場にない」と主張した。

 起訴状によると、天竜川で11年8月17日午後、川下り船が岩壁に衝突し転覆。乗客と船頭計23人全員が川へ投げ出され、男児=当時(2)=を含む乗客4人と船尾にいた船頭1人が水死した。松野被告らは、事故現場では川底から急激に水が湧き上がる「噴流」が発生し、その影響で船が転回し岩壁に衝突する可能性を予見できたのに、危険を回避する注意義務を怠ったとされる。 

最終更新:9月21日(水)21時14分

時事通信