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<チャイナインサイト>国境のない神話…中国神話も韓国創造力の源泉としよう(2)

中央日報日本語版 9月21日(水)17時35分配信

◆神話の世界には著作権がない

中国少数民族が持っている神話の量は途方もない。その中には数多くの英雄神話、豊かな想像力が輝いている創世神話、自然と共に生きていく人々の知恵がふんだんに散りばめられている自然神話など多彩な神話が伝えられている。ゲームやドラマ、映画を問わずソリッドな叙事構造すなわち「物語」は全てのものを導いていく最も基本的な力だ。そのような面で見るなら、長編叙事構造を持つ中国少数民族の神話は相当な文化的力を持っていると言える。その気になれば私たちはその中から『ハリーポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』よりも豊かな「ストーリー」を引き出すことができる。

それならこのあたりで一つ考えてみるべき問題がある。中国に暮らす漢族の神話をはじめ、少数民族の神話を私たちはひとまとめにして「中国神話」と呼んでいる。だが、実は神話の世界には国境がない。中国に暮らすさまざまな民族が伝承している神話のその多くは著作権が「中国」という国だけにあるのではない。『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリーポッター』、宮崎駿アニメ、『アバター』や『マイティ・ソー』、『パーシー・ジャクソン』シリーズに至るまでギリシャ神話のモチーフはさまざまな作品で見られる。ところがギリシャ神話だからといってギリシャの人々だけしか加工してはいけないわけではない。世界の数多くの芸術家、作家がギリシャ・ローマ神話を素材にして作品活動を行い文化産業に応用している。同じように「中国神話」だからといって中国の人々だけがそれを加工できる権利を持つわけではない。古代から伝えられてきた神話には著作権がないためだ。

中国に暮らすさまざまな民族の神話を「私たちのもの」ではないからといって関心の対象から排除するのは私たちが自ら想像の空間を狭めてしまう行為だ。自分たちのものはもちろん大切ではあるが自分たちのものだけが大切なのではない。顔を上げてユーラシア大陸全体を見なければならない。古き交易路である陸上シルクロードと海上シルクロードなどを通して早くから物資が行き来したがその道を通じて人も物語も行き来した。柳の女神の神話は朱蒙(ジュモン)の母・柳花の名前にも、満州の三神神話にも、ペルシャの女神アナーヒターの神話にも広く見られる。そのためこの古き交易路は「神話の道」でもあったのだ。その多くの神話を国家という境界の中に閉じ込める必要はない。境界を跳び越えればその中にはきらびやかな神々の世界が繰り広げられている。巨大な文化コンテンツの宝庫がここにあるのに私たち自らその扉を閉じてしまういかなる理由も存在しない。

最終更新:9月21日(水)17時35分

中央日報日本語版