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<チャイナインサイト>国境のない神話…中国神話も韓国創造力の源泉としよう(3)

中央日報日本語版 9月21日(水)17時35分配信

◆神話は科学であり哲学だ

神話は人類の知恵が集約された科学であり哲学でもある。神話と科学は非常に距離が遠いように見えて実は驚くほど近い。例えば闇と光、すなわち黒と白の対立を見せる神話から強力な力をまず見せるのは光の神でなく闇の神だ。考えてもみよ。ハリウッドのブロックバスター映画で、開始早々、正義の使徒が勝つようなものを見たことがあるだろうか? 強い闇の勢力によってあらゆる苦労を経験した主人公が最後になってようやく勝利するではないか。英雄神話でも英雄はいつも闇の勢力によって苦しめられ、最後に勝つ。なぜそんなに闇の勢力は強力なのか? 宇宙を構成する96%が冷たい「暗黒物質」と「暗黒エネルギー」である事実を知れば神話に登場する闇の勢力がそれほどまでに強力な理由が自ずと分かる。

神話はまた哲学でもある。文字の世界に埋没して生きている私たちは文字がない世界の人々が伝承する叙事詩や神話などを「古典」と考えない。「古典」はいつも文字で書かれた「文献」でなくてはならないという先入観がある。だが、世の中には文字を持たないまま生きてきた民族があり、その民族は目が爛々とした司祭の口を通じていつからともなく始まった古い叙事詩を伝承していく。その民族の歴史と神話・宗教・法律・経済・文化など全てのものがその中に詰め込まれている。それはいわば彼らの「古典」だ。

そしてその中には、環境問題で、経済的不平等問題で、行き過ぎた成長追求で方向を失ったまま重度の病気に罹っている今の私たちに解決の糸口を提供するメッセージが入っている。古代の智者が発する低い声がその中で依然として大きな響きを与える。特に、国家を成さないまま村単位で生きてきたさまざまな少数民族が伝承している神話には長く受け継がれてきた知恵がそのまま残っている。それは新しい談論の構築を可能にする。道の向こう側を垣間見せてくれる代案を含んだ哲学、中国を含んだ東アジアのさまざまな民族の神話から私たちが究極的に汲み上げなければならないものはまさにこれだ。

◆第4次産業革命にインスピレーションを与えるアジア神話

中国を含んだ東アジア神話はさまざまな顔を持っている。豊かな想像力の源泉として作家にインスピレーションを与えたり、文化商品に加工されて莫大な経済的利益を創出したりもする。歴史学や考古学と結びつきながら民族や国家の起源を引き上げる手段にも利用されたり、時には企業文化に適用されて創意的経営を可能にしたりもする。しかし中国を含んだ東アジアのさまざまな民族の神話は究極的には知恵の結晶体だ。豊かな「物語」の中に含まれているこの古い「知恵」を奇抜な想像力と創造力でITの枠組みに応用することができれば、それは文化的に途方もない付加価値を創り出すことができるだけでなく、人間と自然の関係に、人間と人間の関係に対して深い省察ができるような談論の形成を可能にするだろう。そしてこのようにして形成された新たな談論は第4次産業革命のようなものにも深い哲学的インスピレーションを与えることになるだろう。拡張現実が目の前に繰り広げられているいま、人間と動植物、さらに事物まで同等な価値を持った主人公として登場する東アジア神話の世界は必然的に科学および哲学と融合するようになっているためだ。

最終更新:9月21日(水)17時35分

中央日報日本語版

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。