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情報BOX:経済・物価の現状と見通し=日銀

ロイター 9月21日(水)14時24分配信

[東京 21日 ロイター] - 1.わが国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さが見られるものの、基調としては緩やかな回復を続けている。海外経済は緩やかな成長が続いているが、新興国を中心にいくぶん減速している。そうした下で、輸出は横ばい圏内の動きとなっている。

国内需要の面では、設備投資は企業収益が高水準で推移するなかで、緩やかな増加基調にある。個人消費は一部に弱めの動きも見られるが、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、底堅く推移している。住宅投資は持ち直しを続けており、公共投資は下げ止まっている。

わが国の金融環境は、極めて緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮)の前年比は、小幅のマイナスとなっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられるが、このところ弱含んでいる。

2.先行きのわが国経済を展望すると、しばらくの間、輸出・生産面で鈍さが残り、景気回復ペースの鈍化した状態が続くとみられる。その後は、家計・企業の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続するもとで、国内需要が増加基調をたどるとともに、輸出も、海外勢が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかな増加に向かうことから、わが国経済は基調として緩やかに拡大していくと考えられる。

先行きの物価を展望すると、消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面小幅のマイナスないしゼロ%程度で推移するとみられるが、物価の基調は着実に高まり、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。

3.リスク要因としては、英国の欧州連合(EU)離脱問題をめぐる不透明感が国際金融資本市場や世界経済に及ぼす影響に加え、中国をはじめとする新興国や資源国に関する不透明感、米国経済の動向や、その下での金融政策運営が国際金融資本市場に及ぼす影響、金融セクターを含む欧州債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、地政学的リスクなどが挙げられる。

*カテゴリーを追加します。

(田巻一彦)

最終更新:9月21日(水)14時31分

ロイター