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首相、クリントン氏と会談 トランプ氏への不信にじむ

産経新聞 9月21日(水)7時55分配信

 「再びお目にかかれてうれしい。私の政権が進めている『女性が輝く社会』にいち早く賛同の意を表明していただいたことにお礼を申し上げたい」

 19日午後(日本時間20日朝)、米大統領選民主党候補ヒラリー・クリントン前国務長官を米ニューヨーク市内のホテルで迎えた安倍晋三首相は、こう語りかけた。女性政策を持ち出しつつ、クリントン氏との個人的な“信頼関係”を見せつけることで、共和党候補のドナルド・トランプ氏への不信感をにじませたのだ。

 首相が米大統領選候補者と会談するのは極めて異例だ。ましてや投開票日まで2カ月を切っている。外務省幹部は「会談の内容より、会ったこと自体が大きな驚きだ」として、会談を要請したのはクリントン氏側だったと説明する。

 しかし、会談すればクリントン氏に「肩入れ」したとも受け取られかねない。それでも首相が踏み切ったのは、日米同盟を覆しかねない言動を繰り返すトランプ氏が大統領になることへの危機感を強めているからだ。

 トランプ氏は在日米軍の撤退や日韓の核武装容認論などに言及しており、そうなれば厳しさを増すアジア太平洋地域の安全保障環境は混迷に陥りかねない。安全保障問題で現実的な路線を取るとみられるクリントン氏とあえて会談することで、トランプ氏を牽制(けんせい)する狙いがあったようだ。

 約50分間の会談は、日米同盟の価値を確認するというシナリオ通りの内容となった。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐって意見を異にすることは織り込み済みで、首相としてはクリントン氏が大統領になった場合の本音を探る機会でもあった。

 クリントン氏は会談場所のホテルに30分遅れで、シークレットサービス(大統領警護隊)に厳重に守られながら到着。そのうえで悠々と首相との会談に臨み、大統領選に向けた自信を醸し出してみせた。

 外務省幹部は「クリントン氏との会談がトランプ氏の目にどう映るか。首相が考えていないはずがない」と語る。首相がトランプ氏と会談する予定は今のところない。(ニューヨーク 石鍋圭)

最終更新:9月21日(水)7時55分

産経新聞

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