ここから本文です

「アンメルツ」50周年、米国進出 小林製薬、爆買いで自信

産経新聞 9月21日(水)14時49分配信

 小林製薬が、昭和41年の発売から今年で50周年を迎えた外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」を引っさげて米国市場に参入する。同社は米国でカイロや冷却シートを主力商品として展開してきたが、同様に大衆薬を取り扱う米メーカーを買収したことによって、米国での医薬品事業を一気に本格化させる狙いがある。ただし、米国で「アンメルツ」の名称は使わない見込みで、ドラッグストアの店員に「ニューアンメルツヨコヨコ」などと告げても、通じないはずだ。(阿部佐知子)

 ◆現地メーカー買収

 9月2日、小林製薬は米医薬品メーカーのベルリン社を買収した。買収額は非公表。ベルリン社は、米国内のドラッグストアやスーパーマーケットなどで流通する一般用外用消炎鎮痛剤「ジムズマックス」を販売するパーフェクタ社を傘下に持つ。売上高1240万ドル(約12億6千万円)で化粧品なども扱うが、9割をジムズマックスが占める。

 小林製薬は米国に現地法人を置いており、海外での売上高189億円のうち85億円が米国だ。主にカイロを中心に、冷却用の「熱さまシート」や眼鏡クリーナーなどの日用雑貨品を販売している。ただ、承認の厳しさから、米国ではこれまで医薬品を販売してこなかった経緯がある。

 ジムズマックスは米国で知名度があるブランドだが、それでもシェアは2%程度という。一方で発売50周年の小林製薬のアンメルツは、日本国内の液体タイプ外用消炎鎮痛剤市場でのシェアは約25%でトップ。累計販売本数は2億本を超える。

 ◆「ヨコヨコ」型も?

 米国で販売する際、商品名は「アンメルツ」にしない見通しで、ジムズマックスのブランド力を活用し、アンメルツの開発力を反映させていく。小林製薬の広報担当者は「無臭であることや効力、容器の形状など50年で培ってきた技術がある。米国市場で何が求められているか市場調査をし、売り上げを拡大していきたい」と話す。

 たとえば昭和49年に発売した「アンメルツヨコヨコ」は孫の手をヒントに容器を曲げ、さらに塗布部分を横向きにして塗りやすくしたことで大ヒット。61年には無臭の「ニューアンメルツヨコヨコ」を発売し、女性からも好評だった。

 今年4月に発売した「アンメルツNEO(ネオ)」では容器の長さを従来の11センチから16・5センチにしたロングボトルをラインアップに追加し、肩だけでなく背中にまで塗りやすくした。こうした独自の工夫が米国で受け入れられるかが鍵となりそうだ。

 ◆訪日客に支持され

 小林製薬は1969(昭和44)年に海外初進出。現在は米国のほか、英国や中国、台湾、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、オーストラリアに拠点を持つ。

 熱さまシートなどの日用品が主要商品だが、タイやマレーシアなどアジアを中心に8カ国・地域では70年代からアンメルツが販売されている。現在、アンメルツの売り上げの半分近くは海外だという。

 小林章浩社長は「海外売り上げを拡大する」としており、成長のために海外事業の拡大は欠かせないが、医薬品をめぐる規制の違いや販売網の確立など海外事業は容易ではない。

 ただ、小林製薬は他社と異なる個性的な製品を次々と開発し、発売する商品力を持つ。近年は中国のウェブサイトで「神薬」と紹介され、日本にしかない商品として、中国から“爆買い”に訪れる観光客に支持されている。この自信を元に、「アンメルツ」で培った技術で米国でも攻勢をかける。

最終更新:9月21日(水)15時17分

産経新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

地球外生命を宿しているかもしれない1つの惑星と3つの衛星
地球外にも生命はいるのでしょうか?NASA(アメリカ航空宇宙局)の惑星科学部門の部門長であるジェームズ・グリーンと一緒に、地球外生命を宿していそうな場所を太陽系内の中で探してみましょう。 [new]