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<化学工場>ぼうこうがん5人発症 MOCAが関連か

毎日新聞 9月21日(水)21時39分配信

 防水材などに硬化剤として使われる化学物質のMOCA(モカ)を取り扱う化学工場の労働者5人にぼうこうがんが発症したことが分かり、厚生労働省は21日、日本化学工業協会など業界4団体に健康被害の防止対策徹底を求めた。MOCAを扱う事業所でぼうこうがん発症が確認されたのは初めてで、厚労省は調査に乗り出した。

 昨年12月にオルト-トルイジンを取り扱う福井県の化学工場の労働者にぼうこうがんの発症が相次いだことが判明。厚労省はこの物質を扱う全国の事業所を調査したところ、退職者6人を含む7人がぼうこうがんを発症した事業所があった。7人中4人は「オルト」を扱ったことがなく、5人がMOCAを扱う作業をしていたためぼうこうがんとの関係が判明した。発症は30代が1人、40代が2人、60代が4人。事業所では約200人が働いているという。

 MOCAは、厚労省の特定化学物質障害予防規則の適用対象で、排気装置の設置や暴露防止措置、特殊健康診断の実施などが義務づけられている。国際がん研究機関(IARC)が2010年に発がん性がある物質と指摘している。

 厚労省によると、MOCAを製造や使用で取り扱っている事業所は全国で178あり、特殊健康診断の受診者は2024人という。【東海林智】

最終更新:9月21日(水)21時39分

毎日新聞