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<日銀>緩和、持続可能に…国債大量購入、限界で軌道修正

毎日新聞 9月21日(水)22時12分配信

 日銀が21日の金融政策決定会合で、国債の大量購入を柱とする大規模な金融緩和(異次元緩和)の枠組みを大幅修正したのは、国債の大量購入が「近く限界に達する」との観測が高まり、これまでの金融緩和が行き詰まったためだ。新たな枠組みである、長期金利を一定水準にコントロールする「金利目標」は、国債購入ペースの削減を可能にするとみられ、日銀は長期的に持続可能な金融緩和手段を手に入れたことになる。【安藤大介、和田憲二】

 日銀は黒田東彦総裁就任直後の2013年4月に大規模な金融緩和を導入した。物価上昇率2%の目標を「2年程度を念頭に、できるだけ早く実現する」と明確に約束。日銀が国債を大量購入し、市場にお金を流すことで、金利低下を促し、企業や個人がお金を借りやすくすることで、投資や消費を活性化させるのが狙いだった。

 異次元緩和の導入当初のマネタリーベース目標は年間60兆~70兆円ペースの拡大。大胆な金融緩和は市場にサプライズを与え、金融市場では円安・株高が進んだ。円安に伴う輸入物価の上昇がけん引するかたちで物価上昇率も1%台に達した。

 ところが、14年4月の消費税増税に伴う個人消費の低迷や、原油価格下落などで物価の上昇基調が鈍化。日銀は14年10月にマネタリーベース目標を年80兆円ペースに拡大。16年2月にはマネタリーベース目標に加えて、金融機関が日銀に預けている当座預金の一部の金利をマイナス0・1%に引き下げる「マイナス金利」を導入したが、足元の物価はマイナス圏に沈んでいる。

 一方、日銀の保有国債は発行済み残高の3分の1超に達しており、国際通貨基金(IMF)は17~18年ごろには日銀が購入できる国債が枯渇すると指摘。6月の金融政策決定会合で一人の委員が「(国債購入に)問題が生じる前に、持続可能なものに転換していくべきだ」と発言するなど、日銀内部も割れ始めていた。

 また、マイナス金利は大幅な金利低下につながったものの、収益悪化に直面した金融業界が反発。年金や生保の運用難から、預金者や高齢者の不安も招き、日銀も「心理的な面で経済に悪影響を与える可能性がある」と認めざるを得なかった。

 21日に導入を決定した「金利目標」は、長期金利の10年国債金利を0%程度に固定することを目標とし、これまでの国債購入量の目標は事実上破棄した。金利を一定水準に固定することができれば、急激な金利低下が起こらないため、金融機関の資金運用環境の悪化は避けられる。黒田総裁は記者会見で「国債購入ペースを80兆円で固定するより、経済に好ましい金利水準を実現できるよう国債を買い入れる」と述べ、国債購入の削減を事実上容認する考えを示した。

最終更新:9月21日(水)22時12分

毎日新聞

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