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<もんじゅ>避けられぬ交付金減少 懸念が広がる地元・敦賀

毎日新聞 9月21日(水)23時43分配信

 ◇政府、廃炉を含め抜本的な見直し決める

 「地元に説明がないまま考えが示され、政府の対応は無責任極まりない」「もんじゅを更地に戻すのか活用するのか、はっきりさせるべきだ」。政府は廃炉を含め高速増殖原型炉「もんじゅ」の抜本的な見直しを決めた。福井県の西川一誠知事は21日夜、急きょ福井県庁を訪ねた松野博一文部科学相と面会し、地元不在で、もんじゅの廃炉を含めた検討が進んでいることに抗議した。同県敦賀市の渕上隆信市長も同席した。

 同市では財政への影響に懸念が広がる。かつて市内には原発4基が立地していたが、もんじゅが廃炉になれば残るのは1基で、交付金や固定資産税の減少は避けられない。地元ではもんじゅの廃炉方針を「取引材料」に、原発の増設を求める声も上がる。

 同市では1970年3月、商用軽水炉で日本初となる敦賀原発1号機(廃炉決定)の営業運転が始まった。大阪万博の開会式に送電し、“日本の原子力のパイオニア”としてその名を全国に知らしめた。旧動力炉・核燃料開発事業団の新型転換炉ふげん(廃炉作業中)や、もんじゅも誘致し、敦賀2号機と合わせ最盛期には4基が立地していた。

 原発誘致で74~2014年度の41年間に市に入った電源3法交付金は計約540億円に上る。06年度には単年度で40億円を超えた。電力会社などの固定資産税47億円余りを加えると、全会計の15%程度を占めた。

 しかし、ふげんと敦賀1号機が廃炉となり、同2号機も直下の断層が、原子力規制委員会の有識者調査団から活断層と判断され、廃炉の危機に立たされている。17年運転開始予定だった同3、4号機も、東京電力福島第1原発事故以降は手続きが進まず、運転開始日も未定となった。

 交付金は14年度に約19億円に減り、今年度は予算ベースで約12億円となる見通しだ。市の担当者は「もんじゅが廃炉になれば、原発の新増設でもない限り財政は厳しくなる」と明かす。

 福井県は、北陸新幹線の早期延伸など国への要望を通す際、もんじゅへの協力を取引材料にしてきた経緯がある。ある市議は「今回の廃炉方針を、敦賀3、4号機の早期建設を促すカードに使うべきだ」と訴える。【近藤諭】

最終更新:9月22日(木)0時14分

毎日新聞

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