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22年で250日間しか稼働せず、1兆2千億円。廃炉される「もんじゅ」驚きの数字

BuzzFeed Japan 9/21(水) 12:16配信

政府が「高速増殖炉もんじゅ」を廃炉する方向で調整しており、年内にも結論が出るという。朝日新聞など複数のメディアが報じた。【BuzzFeed Japan / 籏智 広太】

使用済み核燃料を再処理し、抽出したプルトニウムをウランとともに使う「高速増殖炉」。

使った以上のプルトニウムを得る「夢の原子炉」は、資源に乏しい日本の核燃料サイクルを担う存在として、膨大な税金が投じられてきた。

BuzzFeed Newsは、運営主体の日本原子力研究開発機構や各メディアの報じたもんじゅにまつわる数字をまとめた。

1. これまでに投じた予算:約1兆2千億円

建設費は約5900億円。もんじゅの出力は28万キロワットだが、一般的な原子力発電所(出力100万キロワット)の建設費の約2倍だ。

日本原子力研究開発機構はこの理由について、もんじゅが「研究開発の中間段階の原子炉」であり、「経済性の見通しを得ることではなく、高速増殖炉で安定した発電ができることを実際に確認することに主眼があった」ため、としている。

2. これまでの稼働日数:22年間で250日

1985年に建設工事が始まり、1994年4月に初めて臨界に達したもんじゅ。

巨額の建設費がかかったのに、この22年間で稼働したのはわずか250日だ。

1994年の臨界後は205日間運転をし、送電も開始した。しかし翌年12月、冷却材のナトリウムが漏れ出す事故が発生し、運転は中断した。

改造工事などを経た2010年5月には試運転を再開し、臨界を達成。今度は45日間運転したが、8月に炉内中継装置の落下トラブルが起き、再び中断を余儀なくされた。

その後、2013年には原子力規制委から事実上の運転禁止命令も受けた。

3. 1日の維持費:5千万円

動かない原子力発電所。にもかかわらず、巨額の維持費がかかり続けていた。

1年間(2016年度予算)で見ると、「維持管理及び安全対策に要する経費」が185億円。そのほか人件費に29億円、固定資産税に12億円かかっている。

4. 再稼働費用:5800億円

もんじゅを再稼働するためには、耐震化などの対策が必要だった。

文部科学省の試算では、福島第一原発事故後に強化された原子力規制委の新規制基準が適用された場合の経費は1千億円以上。

燃料をつくる茨城県東海村の工場の対策も欠かせず、期間は10年間は要するとみられる。維持費やその後の運転費も含むと、5800億円かかるという。

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最終更新:9/21(水) 17:41

BuzzFeed Japan

北朝鮮からの脱出
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