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空力効果を劇的に高めた意外な安価パーツとは/トヨタ 新型 86(ハチロク)試乗レポ

オートックワン 9月21日(水)15時20分配信

空力を制するものがレースを制する

レースファンなら、こんな話を聞いたことがある方もいるだろう。自動車レースの最高峰であるフォーミュラ・ワン(F1)の世界では、いま空力性能が勝負を左右している。そのデザイン力に長けたチームなどは、いまやメカニカルグリップ以上に空力は大事であり、時速20~30キロ以上の領域ですでに空力グリップはメカニカルグリップ以上の影響力をもたらしている、とさえ言っている。

[画像100枚!]トヨタ 新型 86(ハチロク) フォトギャラリー

しかし空力は、超高速域だけのものではない

一般車において、F1ほどの大きなウィングを付けられないし、ボディ下面の空気の流れをコントロールもできないので、その効果は限定的と言われている。理論上は時速300キロ近くだと、空気の力で車体を路面に抑え付ける力が車両重量を大幅に上回るので、天井さえ走れるとされるF1とは一緒にするなと言われそう。しかしその最先端の数々の空力技術は、いまや一般車に順次採用をされ、ハイパフォーマンスカーを中心に性能向上の効果を発揮しているのは事実。

そして今回、トヨタは驚きの最先端の空力技術を導入してきた。電位コントロールでの空力効果をもたらすもので、街中を走るような速度でさえクルマを安定させる力を発揮することに驚かされたし、その手法には目を疑いたくなった。

数年後には、このアイテムは当たり前になっていくのだろう。かつて硬い足回りこそスポーツと認識され、いまでも速さを求めてそのような時代錯誤な足回りを求める方もいるが、技術の進化はクルマの価値判断さえ変えていく。空力性能なんて、少なくとも時速70~80キロ以上じゃないと効かないし、ド派手な空力アイテムが必要・・・なんて価値観は、これから急激な速度で劣化するだろうから更新していかねばならない。

驚きの電位コントロールでの空力効果を得た”Kouki”86(後期ハチロク)

それを導入するビッグマイナーチェンジを施した”Kouki”86(後期ハチロク)。

これから詳しく述べるが、そのクルマの性能や商品力そして魅力は大幅に進化した。それはすでにサーキット試乗で山本シンヤ氏がレポートをしており、その内容には僕自身も共感できる。その上で、今回は一般道を走って確認できた要素、そして述べた空力性能への驚きを述べていこう。

プロトモデルでの試乗なども含めると、すでに何度も触れている後期86。

まずその見た目のワイド感が魅力。それは2012年の発売と同時に前期86を購入して車高を落とすなど手を加えて乗っていたオーナー視点で見ても、最初からこのデザインにしてくれよ! と思うもの。

目(ヘッドライト回り)が変わったことに加えて、ラジエターグリルデザインが変わったことで、低くどっしりとした見た目の効果を発揮。それは前期86の車検対応ギリギリまで車高を落として得られていたどっしり感や存在感を軽々しく超えてきた。

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最終更新:9月21日(水)15時20分

オートックワン