ここから本文です

「幻の駅弁」手掛かりを/五能線80周年 復刻目指す

Web東奥 9月21日(水)15時24分配信

 JR五能線全線開通80周年を「幻の弁当」で盛り上げたい-。駅弁や総菜の製造販売を手掛ける青森県五所川原市一ツ谷の「つがる惣菜」(下川原伸彦代表)が、昭和20年代まで同線の五所川原駅で販売されていたとみられる駅弁の復刻を目指している。当時のものらしい1枚の掛け紙だけが手掛かりで、同社の下川原久恭(ひさやす)さん(66)は「今年は五能線80周年の節目。復刻弁当に興味のある観光客を呼び込むことで、路線を活性化させたい」と語り、駅弁の再現に向けて手掛かりを探している。
 2色刷りの掛け紙には、残雪を抱いた岩木山を背景にした岩木川と乾橋-という五所川原のシンボル的な風景をあしらっている。販売元は「末廣弁当部」で、当時の価格は30銭。
 駅弁の掛け紙を収集している東京都府中市の泉和夫さん(60)が数年前に入手した。泉さんは業界紙などで駅弁の掛け紙に関するコラムを連載しており、弁当に関する情報を集めようと今春、地元業者のつがる総菜に問い合わせた。
 泉さんから掛け紙の画像をメールで受け取った下川原さんは「五所川原で駅弁が売られていたなんて、全く知らなかった」と驚いた。折しも、五能線が全線開通してから80年の節目。運命的なものを感じて「駅弁をぜひ復刻したい」と決意し、泉さんと2人で弁当の詳細を調べ始めた。
 泉さんが古い時刻表を調べたところ、五所川原駅の欄にある弁当販売のマークから、販売時期が1933(昭和8)~46(同21)年ごろである可能性が高いことが分かった。
 ただ、販売元の末廣弁当部については、現時点で情報がなく、肝心のメニュー内容も不明のまま。下川原さんは「仕出し弁当の届け先などでご高齢の方に会うたび、五所川原駅の駅弁のことを聞いているが、いずれも分からない-との回答だった」と語る。
 もし駅弁を復刻できれば、五所川原駅の売店や五能線の観光列車「リゾートしらかみ」車内などで販売したいといい、現在、路線を管轄するJR東日本秋田支社と調整している。
 「五能線全線開通80周年の節目に“幻の弁当”が復刻されれば、間違いなく観光客の興味を引くはず。当時の駅弁に関する情報があれば、どんな手掛かりで構わないので、ぜひ教えてほしい」と下川原さん。連絡先は電話090-8257-6731。

東奥日報社

最終更新:9月21日(水)15時24分

Web東奥