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ACミラン買収の中国投資家集団、交渉中に偽の銀行文書提出-関係者

Bloomberg 9月21日(水)15時10分配信

イタリアの名門サッカークラブ、ACミランの買収で合意している中国の投資家集団が、初期の買収交渉時に偽の銀行文書を提出していた。この文書に名称が記載された中国の銀行への取材などで分かった。

ベルルスコーニ元イタリア首相が率いるフィニンベストは8月、シノヨーロッパ・スポーツと呼ばれる投資家集団に債務継承を含め7億4000万ユーロ(約845億円)でACミランを売却することで合意。シノヨーロッパはほとんど知られておらず、合意後に買収に参加する新たな投資家を募っている。

非公開情報だとして関係者が匿名を条件に述べたところによれば、シノヨーロッパは交渉中に財務力を示そうと江蘇銀行の事務用品のように見える文書を提出。同集団に参加する法人の口座取引詳細を開示したように見せ掛けたという。

ブルームバーグが江蘇銀に問い合わせたしたところ、同行はこの問題を検証。その後、そうした口座取引詳細を示した文書を一切発行していないことが判明したとの回答を電子メールで寄せた。

シノヨーロッパは電子メールで「そういった文書を送付したことを確認していない」と説明した上で、それ以上の特定は控え、「すでに実際に示しているように、われわれは引き続き買収完了に取り組んでいる」とコメントした。

口座残高

銀行文書の1通は、4月25日午後4時14分に印刷されたとされ、同日の口座残高が8億5246万8304.56元(約130億円)で終わる口座内容を示していた。江蘇銀の行名が入った長円形の朱印が押されている。

関係者の1人によると、フィニンベストは複数の中国金融機関を通じ買い手側の健全性を検証しており、年内の売却完了に向けた作業を続けている。フィニンベストは9月7日、買い手側が2回に分けすでに1億ユーロの手付金を支払い、この手付金は返済されないと発表した。

フィニンベストは20日、「問題の文書を受け取ったことを確認しておらず、この件でコメントするつもりはない」との発表文を出した。

原題:AC Milan’s Chinese Buyer Said to Show False Bank Letter in Talks(抜粋)

Daniele Lepido, Tommaso Ebhardt, Jun Luo, Jonathan Browning

最終更新:9月21日(水)15時10分

Bloomberg