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日銀が日経平均ETF購入額を半減-ゆがみ改善を期待する声

Bloomberg 9月21日(水)17時5分配信

日本銀行が上場投資信託(ETF)の購入について、従来型の年間買い入れ額5.7兆円のうち2.7兆円をTOPIX連動型対象にすることを決めた。日経平均株価連動型の買い入れは半減するとみられ、市場関係者は株式市場に対する価格形成や株主構成などに及ぼす悪影響が軽減されると期待している。

SMBC日興証券の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは、日銀のETF買い入れ額に占めるTOPIX型のウエートは現在の40%から67%へ上昇、日経平均型は55%から25%へ低下、JPX日経400は5%から8%弱へ上昇すると試算する。

・三井住友アセットマネジメントの吉川雅幸チーフマクロストラテジストは、ETFの購入対象の変更は「NT倍率が高くなっており、市場に一定のバイアスが発生していた。それを是正する意図があったのではないか」と述べた

・シティグループ証券の飯塚尚己ストラテジストはリポートで、日銀のETF買い入れが価格形成や個別企業の株主構成に及ぼす悪影響は緩和されることになる、投資家の懸念に対応した措置として評価できるとしている

・大和証券投資戦略部の高橋卓也シニアストラテジストは、日経平均を構成する特定の大型銘柄偏重ではなく、「バランスよく時価総額に応じて買っていくという形。そういった意味では買われすぎた銘柄については売られ、そうではない銘柄に関しては買う機会が出てきているということだろう」と話した

日銀は20、21日に開かれた金融政策決定会合で、年間約6兆円のETFの買い入れ方針を維持したうえで、従来型の買い入れ額5.7兆円のうち3兆円はこれまで通り3指数連動型を対象、残り2.7兆円はTOPIX連動型を対象にすることを決めた。

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日銀の決定を受けて、21日の日本株市場ではTOPIXの上昇率2.7%に対し、日経平均は1.9%にとどまった。この結果、日経平均をTOPIXで除したNT倍率は12.4倍と6月24日以来の水準に急低下した。日銀が前回7月の会合でETFの買い入れ額を大幅に増やしたことで、同倍率は8月15日に12.8倍台と17年ぶりの高水準に上昇。日経平均の大型銘柄への価格構成に対する懸念が出ていた。

また、ブルームバーグの集計では、日銀が従来のペースでETFの購入を続けると、日経平均株価の構成225銘柄のうち、2017年末には55銘柄で間接的に筆頭株主となる可能性があった。

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Nao Sano

最終更新:9月21日(水)17時5分

Bloomberg