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天竜川転覆事故 元船頭主任が無罪主張 2被告は起訴内容認める 静岡地裁初公判

産経新聞 9月22日(木)7時55分配信

 平成23年8月に浜松市天竜区の天竜川で5人が死亡した川下り船の転覆事故で、業務上過失致死罪に問われた運航事業会社「天竜浜名湖鉄道」の安全統括管理者だった元営業課長の松野幸夫(58)、元船頭主任の小山正博(67)、元船頭の大畑茂雄(66)の3被告の初公判が21日、静岡地裁(佐藤正信裁判長)で開かれた。松野、大畑両被告は起訴内容を認めたが、小山被告は「事故現場の操船の仕方は何度も指導しており、責任があるとは思えない」と述べて無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、松野、小山両被告について「事故の約1~2年前にも船が転回する同様の事例があったにもかかわらず安全対策を講じず、船が転回した際に危険を回避する訓練も実施しなかった」と主張。大畑被告については「かじ取りを補助せず転回を放置し、経験の浅い船頭に具体的な指示をしなかった」と指摘した。

 これに対し、小山被告の弁護人は「被告は業務委託を受けた船頭のリーダーであるに過ぎず、安全運航のマニュアルを作成する義務はなかった」と反論。松野被告は「過去に事故現場で船が転回した事例の報告を受けていなかった」、大畑被告は「船のハンドルもアクセルも操作できる立場になく、過大な責任を負わせるべきではない」などと述べて情状酌量を求めた。

 起訴状によると、松野、小山両被告は船頭らに船が転回した際に危険を回避する訓練をさせるなどの措置を講じず、大畑被告は事故の際に、もう一人の船頭に適切な操船の指示を与えなかったとされる。

最終更新:9月22日(木)7時55分

産経新聞