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省エネ、企業間協力も評価へ 経産省 共同物流など対象検討

SankeiBiz 9月23日(金)8時15分配信

 経済産業省が産業界の省エネルギー対策を後押しするため、原則的に単独企業を対象にしてきた省エネ法の運用を見直し、物流網の共有など企業間協力で実現した省エネを積極的に評価する方向で検討していることが22日、分かった。補助金の優先配分などの支援策でエネルギーの使用効率改善につながる創意工夫を促し、地球温暖化対策の推進につなげたい考えだ。

 2016年度内に詳細な方針をまとめ、必要があれば省エネ法を改正する。

 省エネ法では企業に対しエネルギーの使用効率を毎年1%以上改善するよう求め、進行状況の定期報告を義務付けている。優良企業は社名を公表し、取り組みが特に遅れた企業には100万円以下の罰金を科す。

 従来は敷地が隣接した別会社の工場など特殊な場合を除き、評価対象は単独企業にとどまっていた。ただ、多くの機器がインターネットを通じ相互につながるモノのインターネット(IoT)の普及で企業間の連携が容易になったことなどを踏まえ、複数企業の取り組みも実績値に参入する。

 想定されるケースでは、複数企業にまたがった物流システムを構築し、トラックの共同利用で積載率を上げ輸送コストを軽減する。こうした取り組みは懸案であるドライバーの人手不足解消にもつながりそうだ。

 サプライチェーン(物流網)の構成企業が天候などによる需要変化の予測を共有すればメーカー、卸し、小売りの各分野で過剰な生産・在庫を抑制できる。

 また、20年4月に送配電部門の分社化が義務付けられた大手電力は、エネルギー効率の管理を従来通りグループ一体で行うほうが効率良く省エネできる。

 日本は温室効果ガスの年間排出量を「30年度に13年度比で26%削減」する目標を国連に提出したが、達成には“乾いた雑巾を絞る”と揶揄(やゆ)される徹底した省エネ対策が必要になる。

 経産省は、単独企業から複数企業へと省エネの発想転換を図ることで、「乾いた雑巾を再びぬらすように、新たな省エネの余地が生まれるのではないか」(幹部)と期待している。

最終更新:9月23日(金)8時15分

SankeiBiz