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<日銀>検証、自己肯定 2%目標未達成「デフレではない」

毎日新聞 9月22日(木)8時0分配信

 日銀は21日、2013年4月に導入した大規模な金融緩和(異次元緩和)の「総括的な検証」を公表した。物価上昇率2%の目標は達成できていないが、異次元緩和により「日本経済は好転し、デフレではなくなった」と評価。国債の大量購入やマイナス金利政策の行き詰まりには言及しなかった。市場の予想を超える大胆な金融緩和を打ち出してきた黒田東彦総裁のサプライズ政策の採点表は、自己肯定の色彩が強い内容となった。

 総括的検証は、約3年半にわたる異次元緩和について「2%の物価目標はなぜ達成できなかったのか」と「マイナス金利の効果と影響」を中心に分析した。

 2%の物価目標については、異次元緩和の開始当初は「経済が刺激され、物価が上昇した」と評価した。しかし、14年夏以降のエネルギー価格の下落、消費税率引き上げ後の個人消費の停滞、中国など新興国経済の減速の影響で物価上昇率は低下に転じたと分析した。

 さらに、目標の実現には、人々が「物価が上がる」という意識(インフレ期待)を持つことが重要と指摘。日本のインフレ期待は1990年代後半からデフレが続いた影響で、実際の物価動向に大きな影響を受けるとの見方を示し、物価目標の実現には時間がかかることを認めた。

 一方、2月に導入したマイナス金利政策については「国債買い入れとの組み合わせにより金利を大きく押し下げた」と政策効果を強調。住宅ローンや社債の金利低下につながった半面、金融機関の収益を圧迫し、保険や年金の運用利回り低下が経済活動に悪影響を及ぼす「想定外」(日銀幹部)の副作用があることも認めた。

 黒田総裁は「マイナス金利にはまだ深掘りの余地がある」と繰り返しているが、総括的検証では金融機関の収益悪化が進めば「銀行の貸し出し姿勢が消極化し、貸出金利が上昇する」と悪影響を指摘。銀行業界も「マイナス金利幅が拡大された場合、法人などの大口預金に手数料を課すことを検討する」(メガバンク首脳)と反発しており、マイナス金利幅拡大のハードルは高そうだ。【安藤大介、和田憲二】

最終更新:9月22日(木)8時0分

毎日新聞

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