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アップルが“再生可能エネルギー100%クラブ”へ、部品メーカーにも要求

スマートジャパン 9/22(木) 7:10配信

 米国Apple(アップル)は2016年9月19日(現地時間)、事業活動の電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す「RE100」に参加したことを発表した。米国ニューヨーク市の「Climate Week」の場で、アップルの環境、政策、社会イニシアチブ担当のバイスプレジデントであるリサ・ジャクソン(Lisa Jackson)氏が明らかにした(図1)。

【アップルが新たに完成させたアリゾナ州のメガソーラーの画像】

 「RE100」は、2014年に設立された100%再生可能エネルギーを使うことを目指すグローバル企業による組織である。全世界のエネルギー消費の半分は民間業務部門が占めており、このエネルギー需要を再生可能エネルギーに置き換えることで、世界のエネルギー市場への転換を加速し、低炭素経済への移行を支援することを目指している。

 「RE100」では、再生可能エネルギー100%を実現するための取り組みを公開することで、実現への課題に対処し、外部の協力などを有効に活用していくことを目指すものだ。気候変動対策に対する公表を求める機関投資家の連携プロジェクトである「CDP(カーボンディスクロージャープロジェクト)」とも連携しており、徐々に影響力を強めている。現在は米国、欧州だけでなく、中国やインドなどの企業が参加し、現在は50社以上の加盟企業で、再生可能エネルギーの活用比率拡大に取り組んでいる。

●既に再生可能エネルギー100%を目標としてきたアップル

 データセンターなどに対する膨大な電力消費が環境に与える不安から、全世界的にIT(情報技術)企業に対する環境への取り組み強化を求める声が強まっているが、アップルでは、これらの流れにいち早く対応し、事業活動における再生可能エネルギー比率100%を目指すことを宣言。毎年4月22日の「アースデイ」近辺では環境への取り組みの一環として再生可能エネルギー比率の発表を行っている。

 アップルによると既に米国、中国などの21カ国において再生可能エネルギー100%の事業運営を実現しているという。さらに、2015年は全世界の合計でも93%の活用率を実現しているという。

●アリゾナ州の50MWのメガソーラープロジェクトが完成

 現在でも高い再生可能エネルギー比率だといえるが、アップルでは、さらに再生可能エネルギーの活用拡大に向けた取り組みを強化する方針である。ジャクソン氏は同社が建設を進めていたアリゾナ州の50MW(メガワット)のメガソーラープロジェクトが完成したことを明らかにした。

 同プロジェクトは、エネルギー会社の米国Salt River Projectと協力して取り組んでいるもので、アリゾナ州メサ(Mesa)にあるアップルのグローバルコマンドデータセンターへ再生可能エネルギーを供給するためのものである。同プロジェクトで生み出される電力はアリゾナ州の家庭1万2000世帯分に相当するという(図2)。

●サプライヤーの再生可能エネルギー利用も推奨

 アップルではさらに、製造パートナーや主要取引先からも、同社の支援などを通じ、再生可能エネルギー100%活用のコミットメントも引き出している。既にレンズ技術における部品メーカーが100%再生可能エネルギーの活用を発表しているのに続いて、iPhoneのアンテナバンドを供給しているベルギーのSolvay Specialty Polymersもアップル製品の生産に対し100%再生可能エネルギーを目指すことを表明した。これらの取り組みは8カ国14社において、2018年末までに実現するとしている。

 さらにアップル製品のアルミ筐体の最大の供給元である台湾のCatcher Technologyは、2018年末までにアップル製品の生産について100%再生可能エネルギーで実現し、その成果として年間60万トンの温室効果ガスの排出を削減できるとしている。

 これらにより、アップルへの部品供給先は、アップル製品に関する生産活動において、2018年末までに15億kWh(キロワット時)の電力消費を全て再生可能エネルギーへと置き換えることになる。これは中国の家庭1万世帯相当の電力消費量と同じだとしている。

最終更新:9/22(木) 7:10

スマートジャパン

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